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USB DACを使ってパソコンを高音質な音楽プレーヤーとして利用するスタイル(PCオーディオ)が普及しています。デジタルの音楽データを高音質なアナログ音声信号に変換するDACが重要である事に間違いはありませんが、これだけで音楽を高音質に再生することはできません。高音質なDAC機能を含んだオーディオインターフェイスは音楽を高音質に再生するためのトータルソリューションです。
オーディオインターフェイスとは、パソコンやスマホ、タブレットなどの周辺機器として音声の入出力を受け持つデバイスのことです。
パソコンやスマホ、タブレットを使わずに単独で使用するスタンドアローンモードを持ったオーディオインターフェイスもあります。例)audient iD44
パソコンで音楽鑑賞する場合は、USB DACを使ってパソコンの音声をオーディオ機器に接続する方法が普及していますが、オーディオインターフェイスはUSB DACの音声出力機能に加えて音声入力機能を持っています。
オーディオインターフェイスの主な用途はDTM(デスクトップミュージック)で、マイクや楽器を接続してパソコンで録音したり、録音した音声を編集したり再生する場合に使います。また、パソコンを使ったライブ配信でも活躍するようになってきました。
このように、オーディオインターフェイスは一見すると音楽鑑賞には無縁の機器のように思われがちですが、USB DACと同様に音楽再生ソフトや動画などの音声を高音質に出力できるばかりでなく、音質向上のために利用したりレコードその他のアナログ・デジタル外部音源をパソコンに取り込んだりと、USB DACでは実現出来ない有益な機能を持っています。
補足)オーディオインターフェイスの公式な定義はないと思います。オーディナリーサウンド的解釈でオーディオインターフェイスとは何かをまとめています。
関連記事:今さら聞けないDACの使い方、選び方
”オーディオインターフェイス”と”DAC/ADC”の違い
オーディオインターフェイスとDAC/ADCの違いは何でしょうか。
ほとんどのオーディオインターフェイスにはDAC機能とADC機能があるので混同しがちです。
オーディオインターフェイスはパソコンに音声を入力したりパソコンから音声を出力するデバイスですから、入出力ともにデジタル音声だけを扱いDAC機能もADC機能も持たない(つまりアナログ音声を扱わない)機種でもオーディオインターフェイスということができます。例えばS/PDIFまたはAES/EBUだけの入出力端子を持ったオーディオインターフェイスです。
ですから、オーディオインターフェイスとDAC/ADCは同義語とはならず、パソコンと音声データをやりとりできるDAC/ADCはオーディオインターフェイスであるといえます。
オーディオインターフェイスの中にはアナログ入出力に加えて光、同軸、AES/EBUなどのデジタル入出力を持った機種もあります。
また、入力はデジタルのみでADC(アナログ デジタル コンバーター)機能を持たない機種も存在します。
DAC
DACはデジタルの音声データをアナログ音声信号に変換して出力する単機能のデバイスで、PCとの接続はほとんどがUSBです。注)音声入力対応のDACは、DACに入力した信号をPCに出力することはできません。
オーディオインターフェイス
オーディオインターフェイスは、USB DACの機能に加えてアナログ音声やデジタル音声を入力して録音や配信のためにパソコンなどに出力する機能を持っています。パソコンとはUSB、Thunderbolt、PCI Express、LANなど様々なインターフェイスで接続します。
USB DACとオーディオインターフェイスの音声信号経路の違い
PCで扱う再生メディアはデジタルデータですからこれを音として聴くためにアナログに変換するDACが有用なことは理解できますが、アナログデータをデジタルに変換するADC機能は音楽リスナーにとってどんなメリットがあるのでしょうか?
「オーディオインターフェイスはDTM(デスクトップミュージック)等の音楽制作用のもので、リスニング用途のものではない」と考えがちですが、実はリスニング用途にも大いに役立つ優れモノです。
オーディオインターフェイスはDTMに使うものだから、リスニング用途には向かないよ!
音楽は聴くだけだから録音のための音声入力機能なんて要らない。
オーディオインターフェイスは、DAC機能に加えてスピーカーリスニングの音質向上やアナログ資産のデジタル化などDACでは実現できない様々なメリットを音声入力機能によってもたらしてくれる音楽リスナーにも有用なアイテムなんです。
メリットの一つは、ルームアコースティックを最適化(Room Correction)するための最強のツールになることです。
ルームアコースティック(音楽再生環境)を最適化するために最初にすべきことは現在の部屋の問題点を把握することです。具体的には部屋の音響特性を測定用マイクで測定して検証することです。
※ マイクを使うにはマイクアンプが必要ですが、多くのオーディオインターフェイスにはマイクアンプが内蔵されています。マイクアンプが内蔵されていない場合は、そのオーディオインターフェイスの入力端子(アナログまたはデジタル)に接続可能なマイクアンプを用意すればよいです。
測定用マイクで拾った基準信号(アナログ)はデジタル化してPCで解析する必要があるため、アナログ デジタル コンバーター(ADC)が必須となります。オーディオインターフェイスの多くはアナログ デジタル コンバーター機能を持っているのでこれを使用します。
測定に適した手頃なマイクアンプ内蔵オーディオインターフェイス
スピーカーで音楽を聴く場合に、最も重要でありながら見落とされているのがルームチューニングです。ルームチューニングについては「スピーカーリスニングの音質向上に最も効果的なたった一つの方法」をご覧ください。
スピーカーで音楽聴くならオーディオインターフェイスはマストアイテム
オーディオインターフェイスはUSB DACを包含し、更に測定用マイクを接続してスピーカーの最適化にも役立つ優れモノです。スピーカーで音楽を聴いているならUSB DACよりも先にオーディオインターフェイスを揃えましょう。
既にお気に入りのUSB DACを持っているなら、測定の時だけにオーディオインターフェイスを使うといった運用方法もあります。
PCオーディオ以外でもOK
レコードやネットワークオーディオなどを利用している場合でも、測定時だけパソコン+オーディオインターフェイス+測定用マイクをアンプに繋げば、同様にスピーカーの最適化・音質向上に役立ちます。
メリットのもう一つは、レコードやカセットなどのアナログ音源をPCで録音してデジタルデータ化できる点です。アナログデータは必然的に経年劣化します。また、劣化を軽減させるには保管に気を配らなければなりません。デジタルデータに変換することで劣化を阻止するばかりでなくバックアップの役目も果たします。
アナログをデジタルに変換してしまうと折角のアナログの良さが失われてしまうから意味ないよ!
アナログ音声をデジタル音声に変換するために使うADC(アナログデジタルコンバーター)の性能が低ければ、アナログならではの良さがスポイルされてしまいます。今日の高性能なADCを搭載したオーディオインターフェイスでデジタル化した音楽ファイルと元のアナログ音源を聴き比べてみてください。アナログの良さを引き継いだままデジタル化されていることがよくわかります。
市販されている楽曲のデジタル音源(CDやダウンロード配信)の中には、制作過程において一旦アナログ処理をした後で最終的にデジタル音源にするものも少なからず存在します。アナログならではの音色に色付けするための手法ですが、もしもデジタル化することでアナログのキャラクターが消失するのであればこのような手法を用いることはありません。
※アナログ処理とは具体的には、アナログテープレコーダーに録音したり真空管等のプリアンプを通したりするような処理のことです。
録音するにはVoiceMeeter BananaやAudacityのようなPCソフトを使うのが一般的ですが、オーディオインターフェイスの中にはそれ自身で録音できてしまうものまであります。
ハイエンドオーディオインターフェイスLynx AURORA(n)はフロントパネルにSDカードスロットを持ち、PC接続しなくてもスタンドアロンでアナログ/デジタル音源を録音することができます。
アナログ/デジタル入力対応のDACでは録音できない
DAC製品の多様化によりiFi audio Pro iDSD、Nmode X-DP7などアナログ/デジタル入力付きのDACも登場してきました。
ここで気をつけたいのは、これらの製品は入力ソースをPCに送り出す機能を持っていない事です。入力ソースはあくまでもプリアンプとして音声信号をDACから出力するのみです。前述の図をご覧ください。
Benchmark DAC3HGCのようなプリアンプ機能の付いたDACでPCに録音することは出来ません。
ZEN DACなど可変出力対応のDACが増えてきましたが、ヘッドホンとスピーカーの音量調整を1つのボリュームで賄うものも少なくありません。このようなDACでは気を付けないとつい大音量になってびっくりしてしまうことがあります。
オーディオインターフェイスの多くはヘッドホンとスピーカーのボリュームが独立しているので、ボリューム1つの場合のトラブルを避けることができます。
オーディオインターフェイスはヘッドホンでモニターしながら録音することが考慮されているので、DACよりもヘッドホン出力が高めの傾向です。また、複数のヘッドホン端子を個別に音量調整できる機種もあります。
「そうは言っても、やはり多機能なオーディオインターフェイスよりも単機能のDACのほうが音が良いのでは?」
そんな声も聞こえてきそうです。
マスタリング グレードを誇る Lynx Aurora(n) をはじめ多くのオーディオインターフェイスは、高音質DACに勝るとも劣らないクォリティです。
ダフト・パンクの「ランダム・アクセス・メモリーズ」のレコーディングでは Lynx Aurola(Lynx Aurora(n)の前身モデル) が使われていますし、同じく Lynx Hilo は音質に拘る多くの音楽リスナーにも愛用されている実績の持ち主です。
ホームオーディオの世界では、PCとDACを接続する方法はUSB一択の感があります。オーディオインターフェイスはUSB以外にも様々なインターフェイス(PCI Express/Ethernet/Thunderbolt等)が用いられています。詳細は、オーディオインターフェイスならPCとDACの接続はUSBに限らないをご覧ください。
”PCオーディオにはUSB DACがマストアイテム”といったような固定概念は捨て去りましょう。
一方でUSBの安定性やノイズを問題視し、対策を施したアクセサリー類もiFi audioやTELOS Audio Designからユニークなアイテムが数多くリリースされています。
プロオーディオ用として発展し続けているオーディオインターフェイスですが、最近はホーム―ディオ用途にフォーカスした製品も登場し始めています。
KORG Nu Iはアナログ入力3系統で内1系統はフォノイコライザーを内蔵しているので、レコードプレーヤーを直接つないでPCに録音することもPCを経由せずにプリアンプとして利用することも可能です。
次世代真空管として話題のNutubeを搭載している点も大きな魅力です。
KORG、MYTEKは何れもボリュームノブで音量調整できますから、他にプリアンプを用意しなくてもアクティブスピーカーやパワーアンプに接続して利用することができます。
その他の複数系統の入力に対応したオーディオインターフェイスも入力ソースを切り換えてプリアンプとして利用できます。DACと異なりほとんどのオーディオインターフェイスにはノブ形状のボリュームコントローラーが付いています。
オーディオインターフェイスならエフェクター・ギターアンプが不要
オーディオインターフェイスの中には、ギター/ベースをはじめとした楽器接続にも適した機種もあります。オーディオインターフェイスにギターを接続すればエフェクターやギターアンプが不要になります。中でも突出しているのは、Universal AudioのApolloシリーズとIK MultimediaのAXE I/Oシリーズで入力インピーダンス特性までも考慮されています。
使えます。
オーディオインターフェイスとパソコンの接続はUSBに限らずThunderboltなど様々ですから、用途に合った機種を選んでください。
DSDやMQAの音楽ファイルを再生するには対応するDACを使ってください。
はい。できます。
再生ソフトから見てDACとオーディオインターフェイスは同類のデバイスですから、OSのサウンド設定の既定の再生デバイスにオーディオインターフェイスを選択することも、ASIOやWASAPIからオーディオインターフェイスを選択することも可能です。
USB DACをオーディオインターフェイスに置き換えることで次のようなメリットが生まれます。
このように、オーディオインターフェイスは正にオーディオの万能ナイフです。
マイクで音響測定したりレコードをデジタル変換したりが日常的ではなく普段はお気に入りのDACを使いたい場合は、必要な時だけオーディオインターフェイスを使う方法も”有り”です。
オーディオインターフェイスがリスニング用途にも優れたアイテムであることは理解しても、具体的に他の機器とどのような接続をすればよいのかわからない場合はオーディオインターフェイスのつなぎ方 ケーブルの種類をご覧ください。
オーディオインターフェイスは機能や価格のバリエーションが実に豊富ですから、目的に応じた機種を選びましょう。オーディオインターフェイス一覧の記事をご覧ください。
オーディオインターフェイスと相性の良いスピーカーはモニタースピーカーとしても活用されているアクティブスピーカーです。USB DACの代わりにオーディオインターフェイスを使うことでスピーカーの能力を最大限に発揮させることができます。
モニター用途に使われる高性能高音質スピーカーはバランス接続が一般的ですし、オーディオインターフェイスはスピーカーのボリュームコントローラーの役目も果たすことからも、オーディオインターフェイスと高性能高音質スピーカーはベストマッチの組み合わせです。
パッシブスピーカーを使う場合は、バランス入力対応のアンプをオーディオインターフェイスのバランス出力に接続します。