オーディオのライトサイド

Audirvanaの使い方:Mac/Windowsの高音質音楽再生ソフト

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Audirvanaロゴ
mqa

Audirvanaはサブスク型のAudirvana Studioとしてリニューアルし、既存のAudirvana 3.5は販売終了とのことです。(更新:2021/5/11)

Audirvanaは、MacとWindowsに対応した高音質音楽再生ソフトです。FLAC, MQA, DSD, Apple Lossless, AIFF, WAV , M4A, MP3, WavPack, Cue Sheets, APE等を再生可能です。

最新バージョン(2023/4/9調べ)

  • Mac:3.5.50
  • Windows:3.5.51
目次

概要

Audirvanaの特徴
  • Mac版とWindows版があり、1ライセンスで2台のPCで利用できる
  • スマホ、タブレットでAudirvanaをリモート操作できるAudirvana Remoteアプリ(iOS版とAndroid版)を無償で利用できる
  • 機能が少ないぶん馴染みやすい
  • MQAコアデコーダー搭載により安価なMQAレンダラー対応DACでMQA再生できる
  • オーディオプラグインに対応している ※動作が思わしくありません(2021/4/30)
    • Mac版:Audio Unitsプラグイン対応
    • Windows版:VST 3プラグイン対応
  • 音楽ストリーミング配信サービス(qobuz、HIGHRESAUDIO、TIDAL)に対応している※いずれも日本ではサービスインしていません

Audirvanaの使い方まとめ

Audirvanaの30日フリートライアルを使う、インストールして再生できるように初期設定する等はAudirvanaの使い方:導入編をご覧ください。アップデートやアンインストールもこちら。


Audirvanaは聴きたい音楽にリーチするための工夫がこらされた音楽再生ソフトです。リモコンアプリも無償です。


Audirvanaのユニークな音楽ライブラリー管理を活かすために、Audirvanaのタグ編集とアルバムアートワークの特質を理解することをおすすめします。他の音楽再生ソフトに慣れていてAudirvanaに違和感がある場合も参考にしてください。


Audirvanaの一般設定とデバイス設定の説明です。


MQA、DSDの再生

Audirvanaの特徴の1つにMQAとDSD対応があります。

中でもMQA対応は注目機能で、MQAコアデコーダーを搭載しているのでiFi audioの安価なDACでMQAフォーマットの音楽ファイルを再生することができます。

Audirvana以外の多くの音楽再生ソフトはMQAコアデコーダーを搭載していないため、MQAフルデコード対応DACを使わなければMQAネイティブ再生はできませんが、MQAデコーダー搭載DACはハイグレード機に限られます。

iFi audioの多くのDACはMQAレンダラーを搭載しておりAudirvanaと組み合わせることでMQA再生することができます。※フラッグシップのPro iDSDNEO iDSDはMQAフルデコードに対応しているためAudirvana以外の一般的な再生ソフトでもMQAをネイティブ再生できます。

MQA再生

AudirvanaのMQAコアデコーダー機能を活かして、iFi audioのポータブルDACであるhip-dacでMQAファイルを再生してみます。

設定は、Audirvanaのオーディオデバイス設定画面のMQAの項目で「MQAレンダラー」を選択するだけです。

Audirvanaの設定画面: MQAレンダラーDACの場合は「MQAレンダラー」に設定

MQAレンダラーに対応するDAC

画面左下にFLAC MQAと表示
画面左下にFLAC MQAと表示されMQA再生されていることがわかる
hip-dacはボリューム両サイドのLEDがマジェンタ
hip-dacはボリューム両サイドのLEDがマジェンタになり、MQA再生していることがわかる

DSD再生

同じくhip-dacでDSD再生です。

Win版

オーディオデバイス設定画面のDSDの対応レートに「DSD64, DSD128, DSD256」が表示され、各フォーマットのDSDファイルを再生することができました。

hip-dacのボリューム両サイドのLEDはフォーマットに応じた色(DSD64とDSD128はシアン、DSD256は青)になりました。

Mac版

オーディオデバイス設定画面のDSDの対応レートに「DSD64, DSD128」が表示され、各フォーマットのDSDファイルを再生することができました。

hip-dacのボリューム両サイドのLEDはフォーマットに応じた色(DSD64とDSD128はシアン)になりました。

DSD256は再生できましたが、hip-dacのLEDは青にはならず黄になります。Audirvana画面右下には32/352.8kHzステレオと表示されます。※DSD256をネイティブ再生しないのは、hip-dacのスペックによる制限です。

Macとhip-dacでDSD再生する際の注意点は、hip-dacのページもあわせてご覧ください。


Win版AudirvanaでMQA、DSDを再生する場合はASIOドライバーを使ってください。※WASAPIも選択できるので注意が必要です

Win版、Mac版の各オーディオデバイス設定については以下を参照してください。

Audirvanaを活かすアイテム

PC

ストレージ、NAS、ミュージックPC

Audirvanaで数千~数万曲ものミュージックライブライリーを快適に楽しむには、PC標準搭載のSSDやHDDでは容量不足になりがちです。内蔵ストレージを交換できるPCなら高速・大容量のストレージに交換しましょう。

内蔵ストレージを交換できないPC(ノートPC、Mac等)の場合は、音楽ファイルを外付けストレージやNAS(Network Attached Storage)に保存することで容量不足を解決することができます。NASを利用する場合は安定した性能が出せるHUBを検討しましょう。

CDプレーヤーやレコードプレーヤーのようにPCを音楽専用に割り当てる(ミュージックPC)と、PCにまつわる様々な不具合を回避して快適に利用できます。

ストレージNASHUBPCの具体的な情報をあわせてご覧ください。

MQA/DSD対応のDAC

MQAコアデコーダーを搭載するAudirvanaは、MQAレンダラーDACとの組み合わせでローコストにMQAを再生することができます。(参考ページ:MQAレンダラーDACについて

iFi audioのhip-dacは、税込で2万円台の低価格DACながらMQAレンダラーを搭載したAudirvanaと相性の良いDACです。

MQAレンダラーDAC

更にiFi audioのhip-dacはDSD256(11.2/12.2MHz)にも対応しているため、Audirvanaとの組み合わせでDSDやMQAを手軽に楽しむのに最適なDACです。

VST、Audio Units対応を活かせるオーディオインターフェイス

注)AudirvanaはVST(Windows)、AU(Mac)共に動作が思わしくありません。Windowsの音楽再生ソフトでVST3を利用する場合はTuneBrowserがよさそうです。

Audirvanaを使うメリットの一つにVST、Audio Unitsのオーディオプラグインが利用できる点があります。

Universal Audioのオーディオインターフェイスなら世界で最も本格的なアナログエミュレーションを利用できます。

IK Multimediaのオーディオインターフェイスは数多くのプラグインがバンドルされているので別途プラグインを入手しなくて済みます。

お気に入りのDACでUADプラグインを使えるアクセラレーター(MAC限定)

UAD-2 Satellite Thunderbolt 3
UAD-2 Satellite Thunderbolt 3

Mac環境であればUADアクセラレーターを利用することでUniversal Audio以外のDAC・オーディオインターフェイスを使う場合にもUADプラグインをAudirvanaで利用できるようになります。

※Audirvana Win版はVST3に、Audirvana Mac版はAudio Unitsに対応しますが、UADプラグインはVST3に対応しません(VST2とAudio Unitsに対応)

高音質なAudirvanaを活かすスピーカー

Audirvanaは高音質な音楽再生ソフトです。音の出口となるスピーカーには高音質なものを選びたいものです。

Audirvanaのリモートアプリ(iPad mini)と高音質アクティブスピーカーADAM T5V

iPad mini 4 & ADAM T5V

Audirvanaのリモートアプリ(iPad mini)と高音質アクティブスピーカーADAM T7V

iPad mini 4 & ADAM T7V

ジャケット写真表示モードもAudirvanaの魅力の一つです

おすすめの音楽再生ソフト

Audirvanaがサブスク型に変更になったことで継続利用を躊躇される方もいらっしゃるかと思います。そこでWindowsとMacのおすすめ音楽再生ソフトをご紹介します。

Windowsのおすすめ音楽再生ソフト

有償版ならTuneBrowserがおすすめです。無償でリモートアプリが利用できて音楽管理の柔軟性は他を圧倒しています。

無償版ならfoobar2000です。

Macのおすすめ音楽再生ソフト

有償版ならJRiver Media Centerがおすすめです。オーディオプラグインもVST2で安定動作します。有償で専用のリモートアプリが使えます。

無償版はOSプリインストールのMUSICでしょうか。他にこれといったものが見当たりません。Mac版foobar2000が徐々に充実してきているので今後に期待したいところです。

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