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イコライザーはピュアオーディオに実は不可欠な存在です

目次

イコライザーとは

equal=等しい

equalize=等しくする

equalizer=等しくする装置

レコード再ブームでイコライザーが再注目

ホームオーディオ市場からほぼ消え去った感のあったイコライザーも、レコードの再人気によるフォノイコライザーの需要でいくらかは復活したと言えなくもありません。

M2TECH EVO PhonoDAC Two ※生産完了・在庫限り(2021/10/3)

とは言え、フォノイコライザーはレコード再生という限られた使用目的に特化したイコライザーですから、レコードを聴かない人にとっては無用の長物です。

イコライザーの役割

イコライザーは冒頭にあげたように”等しくする装置”として誕生したものです。

では何を等しくするのか?

メディアに記録された音楽など、何らかのプロセスを経て再現される音を本来の音と等しくする(あるいは限りなく近づける)

ということになります。
※ フォノイコライザーも本来の音を再現するためにレコードに刻まれた音を補正する装置です

部屋などの閉じた空間での音楽再生は、高音質再生のためにやっておくべきたった一つの事:音響特性の改善で書いたように必ず歪みますからイコライザーを使って補正する(=元の状態に戻す)必要があります。(補正しなければ、どれだけオーディオ機器をグレードアップしても本来の音とはかけ離れた音で再生されます)

このように本来であれば音楽再生に無くてはならない存在のイコライザーですが、現状はどうでしょうか?

分野別のイコライザー利用状況

ホームオーディオ製品としてイコライザーは絶滅危惧種的存在で、100万円前後の高額な製品が幾つか存在しているだけと言えるような状況です。※T社(仏)、D社(豪)、A社(日)など

ホームオーディオの中でもモバイル用途がメインのDAPの中にはイコライザーを搭載した機種もあります。Astell&Kern、Lotoo共に本格的なパラメトリックイコライザーを搭載した機種が存在します。

一方でプロオーディオ製品はどうでしょうか?

以前と比べるとプロオーディオ機器でもハードウェアの単体のイコライザーは随分と減っているように見受けられます。しかしこれは需要がなくなったわけではなく、多くがPCのソフトウェアとして使われるようになったためと考えられます。

それでもハードウェアならではの、あるいはアナログならではの良さも重宝されていて、elysia社(独)のmusiqやMANLEY社(米)のMASSIVE PASSIVE STEREO TUBE EQのようなユニークでプレミアムな製品も存在します。

ARTのEQ355、EQ341は普及価格帯のアナロググラフィックEQとして貴重な存在です。

SPL PQ
SPL PQ
SPL PASSEQ
SPL PASSEQ
elysia museq
elysia museq
elysia xfilter
elysia xfilter
MASSIVE PASSIVE STEREO TUBE EQ
MASSIVE PASSIVE STEREO TUBE EQ
EQ341
ART EQ341
EQ355
EQ355

アクティブスピーカーが主流のプロオーディオのスピーカーもルームチューニングのためにイコライザーを搭載しているものが一般的です。

イコライザーなしのピュアオーディオで原音再生はできない

ピュアオーディオとは、どんなオーディオでしょうか?

もしも「何も足さない、何も引かない」がピュアオーディオだとしたら、

そしてスピーカーをメインに使用することがピュアオーディオだとしたら。

ピュアオーディオとは
リスナーが実際に聴いている再生音が、
”何も足さず、何も引かない”本来の状態であること

原音再生の条件

はじめに、原音再生とは何か?

原音再生には様々な解釈がありますが、記録メディアを再生して聴く音楽の場合は、記録メディアの情報を損なうことなく再現する事が原音再生です。※「あたかも目の前で演奏しているかの様」に聴こえるかどうかは送り手(制作者)の意図次第です。写実主義が絵画の表現手段の一部に過ぎないのと同じことです。

原音再生であるために最も重要な条件は、演奏表現が損なわれていない事

音楽には音の強弱があり、この強弱は演奏表現手段として大きな要素の1つです。強弱のつけ方(アクセント)はアーティストによって様々でアーティストの個性にもつながります。

もしも、再生する音楽のアクセントが記録メディア(ファイル・CD・レコード)の情報と異なっていたとしたら、もはや原音再生ではなくなってしまいます。

「そんな事、当たり前でしょ。しかもオーディオ装置でアクセントが変わるなんて有り得ない!」

なんて言われそうですが、特にスピーカーで聴く場合は極普通に起こり得る現象です。

演奏表現が損なわれる原因はオーディオ装置ではありません。部屋の反射音によるものです。

ベースギターのアクセントが妙な位置につく例を別記事(本来のダイナミクスで再生していると思いますか?)に記載しているのであわせてご覧ください。

イコライザーを使う理由

音楽再生のために丹念に音響設計された特別な専用ルーム(リスニングルーム)を設けることができれば、再生音を本来の音に近づけることは幾らかは可能になります。しかし、音響建築だけの技術で対処するには限界があります。

今日では、アナログ技術ではカバーしきれなかった緻密でフレキシブルな補正の技術がリーズナブルに製品化されています。

これらは主にホームスタジオや小規模商用スタジオを対象にした製品ですが、実は家庭で音楽再生する場合にも絶大な効果をもたらす製品です。

イコライザーは音楽の浄水器

ピュアな水を求めて浄水器を取り付けます。フィルターで不純物を取り除きます。

ピュアな音はイコライザーによって手に入ります。再生音は壁の反射音の影響で濁った音になるのでイコライザーというフィルターを通します。

”ピュアオーディオ”の名のもとにイコライザーが排除されたホームオーディオは機械の回路としてはピュアですが、濁った音をろ過できません。

”せっかくマスタリングされた音楽に手を加えるのはちょっとなあ”とお考えなら

スピーカーで音楽を聴く場合は、部屋の影響で不可抗力に音の周波数特性は歪んでいます。イコライザーを使って元の状態に近づけることができるので積極的に活用しましょう。

音楽に手を加えるだけがイコライザーの役割ではありません。

グライコだけがイコライザーではない

イコライザーといえばグラフィックイコライザーを連想されることが多いのですが、イコライザーにはもう1種類、パラメトリックイコライザーがあります。

部屋の反射音を回避するにはパラメトリックイコライザーが適しています。

イコライザーによるルームチューニング前後の音を試聴

下のリンクページでイコライザーによるルームチューニング前後の音を実際に試聴できます。

Windows環境のPCオーディオならVoiceMeeter Bananaを利用しよう

VoiceMeeter Bananaを使えば、PCで実に柔軟なイコライザー環境を構築できるようになります。

ルームアコースティック対策済の次世代スピーカー:iLoud MTM、ADAM S2V

高音質に音楽を聴くためのキーワードとして”ピュアオーディオ”、”ハイレゾ”、”ビットパーフェクト”などがあります。

しかし、これらのキーワードの要件を満たしたオーディオシステムを使っても決して高音質な再生ができるわけではありません。

むしろ、出来るだけ高音質(高性能)なスピーカーを使い、ルームアコースティック(反射音の影響を回避)の対策を施すことのほうが、遥かに高音質への近道です。散財せずに幸せになれるメリットが生じます。

高音質化はスピーカーと部屋の対策を最優先に

どれだけビットパーフェクトを目指し、ハイレゾ音源を使い、ピュアオーディオ機器を揃えたとしても、それはスピーカーに音声信号が送り出されるまでの話です。スピーカーの性能が低く、ルームアコースティック対策が施されていなければ、メディアに記録された音源は大きく歪んで再生されてしまいます。ビットパーフェクトでもピュアオーディオでもなくなります。

関連記事:「高音質再生のためにやっておくべきたった一つの事

IK Multimedia(イタリア モデナ)のiLoud MTMやADAM AUDIO(ドイツ ベルリン)のSシリーズ(S2V / S3V / S3H / S5V / S5H)は、音のプロが認めるワールドクラスの高音質スピーカーであるばかりか、ルームアコースティックが音質に及ぼす悪影響を踏まえた上で部屋ごとに最高のパフォーマンスを発揮できる先進的な機能を搭載したクールなアクティブスピーカーです。

車で例えるとiLoud MTMはオートマ車、ADAM Sシリーズはマニュアル車

iLoud MTM(IK Multimedia)

iLoud MTMはルームアコースティックとの親和性の為に、自らを測定するためのマイクが付属しています。

MEMS

マイクをiLoud MTMに接続後、リアパネルのボタンを押すだけで部屋の状態を調べて最適な再生ができるように自動調整します。その間僅か数秒という早業です。極短時間で自動調整してくれ音響知識も不要ですから、マニアにとっては夢のような、音楽好きにとっては今まで知らなかった本物の音で音楽を楽しめるようになるアメイジングな未来派スピーカーです。

加えてリアパネルにはマニュアル調整のためのノブが装備されていますから好みに合わせてセッティングすることも可能となっています。

Sシリーズ(ADAM AUDIO)

Sシリーズはルームアコースティックとの親和性を図ることを目的としたイコライザーを内蔵しています。このイコライザーはDSPによる6バンドパラメトリックイコライザーとハイ/ローシェルビングイコライザーによる構成で、イコライザー単体機と同等以上の機能と性能を持っています。

この内蔵イコライザーをマニュアル調整することで自由自在にルームアコースティックとの親和性を図ることができます。

実際の操作は、本体リアパネルの有機ELディスプレイとノブによる操作と、USB接続したPC(Win / Mac)のリモートアプリ(無償)による操作の2種類が提供されています。

S2Vのリアパネル
S Series
S Controlアプリ

測定マイクを使わずに調整することも可能ですが、実際には測定と調整のカット&トライでセッティングする方法が短時間で確実な調整ができます。

関連記事:ADAM S2V内蔵DSPによるルームチューニング

iLoud MTM、ADAM Sシリーズ以外のスピーカーなら

iLoud MTMやADAM Sシリーズはルームアコースティックとの親和性が考慮された先進的なスピーカーですが、その他のスピーカーではDSPを内蔵したUNIVERSAL AUDIOのオーディオインターフェイスArrowやApolloシリーズを使ってルームアコースティックとの親和性を図ることができます。

ArrowやApolloシリーズは100種類以上用意されたソフトウェアベースのオーディオプロセッサーの中から好みに応じてチョイスしたものをDSPに読み込ませて使うことができます。このオーディオプロセッサーの中には数多くのイコライザーもラインナップされておりルームイコライザーとして利用することができるため、ADAM Sシリーズと同等の効果を得ることができます。

Apollo X
Apollo x6

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