オーディオのライトサイド

4.4mmバランスケーブルでDAPやDACをアンプ・アクティブスピーカーに接続する方法

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ポータブルオーディオを中心に4.4mmバランス接続に対応した機種が増えてきました。

4.4mmバランスは変換ケーブルによって高音質なアクティブスピーカーやパワーアンプ・プリメインアンプに接続することができます。

目次

4.4mmバランス対応機器の接続方法

4.4mmバランス出力からバランス入力対応のアンプやアクティブスピーカーに接続する時のチェックポイントは2つです。

  • コネクターの形状を確認してケーブルを選ぶ
  • バランス出力で音量調整できるかどうかを確認し、必要に応じてボリュームコントローラーを別途検討する

4.4mmバランス出力をパッシブスピーカーで再生

パッシブスピーカーを駆動するアンプ(プリメインアンプまたはパワーアンプ)はバランス入力端子を持った機種を使います。プリメインアンプまたはパワーアンプのバランス入力端子はほとんどがXLR端子ですから、4.4mm to XLRのYケーブルで接続します。

4.4 to XLR
4.4 to XLR cable

可変出力の4.4mmバランス端子の場合

ZEN DACのようなボリューム経由でバランス出力できる機種はアンプ側で音量調整する必要がないためパワーアンプに直接つなぐことができます。

可変出力の4.4mmバランス端子の場合

固定出力の4.4mmバランス端子の場合

ZEN Blue、ZEN Phonoのようなボリューム経由でバランス出力できない機種はアンプ側で音量調整する必要があるためプリメインアンプを使います。

Nmode X-PM7 MKIIは2系統のXLR入力を持っているため、micro iDSD Diabloの他にも4.4mmバランス出力のBluetoothレシーバー(ZEN Blue)とフォノイコライザー(ZEN Phone)を同時に接続することができます。

固定出力の4.4mmバランス端子の場合

アイテム:4.4mm to XLRケーブルプリメインアンプパッシブスピーカー

4.4mmバランス出力をアクティブスピーカーで再生

バランス入力端子を持ったアクティブスピーカー(モニタースピーカー)を使います。

可変出力の4.4mmバランス端子の場合

ZEN DACのようなボリューム経由でバランス出力できる機種はアクティブスピーカーのバランス入力端子にあわせたケーブルを選んで接続します。

アクティブスピーカーのバランス入力の多くはXLR対応ですから、4.4mm to XLRのYケーブルで接続します。アクティブスピーカーのバランス入力がコンボジャックの場合は、XLRの他に6.3mmTRSバランスプラグも利用できるので、4.4mm to TRSのYケーブルで接続することも可能です。

可変出力の4.4mmバランス端子の場合

固定出力の4.4mmバランス端子の場合

ZEN Blue、ZEN Phonoのようなボリューム経由でバランス出力できない機種はボリュームコントローラーを中継させます。ケーブルはボリュームコントローラーの入出力にあわせて選びます。

固定出力の4.4mmバランス端子の場合

4.4mmバランスのヘッドホンジャックなら幅広くアンプやスピーカーに接続可能

ヘッドホンジャックが4.4mmバランスの機器であれば、ボリュームを経由してバランス出力できます。

次の画像は、hip-dacの4.4mmヘッドホン出力とコンボジャックを装備したアクティブスピーカーの接続例です。hip-dacのボリュームでスピーカーの音量を調整します。Wharfedale Pro Diamond Studio 5-BT/7-BTコンボジャックはXLRでもTRSでもバランス接続できるため、4.4mm – XLRケーブルまたは4.4mm – TRSケーブルのどちらでも使えます。

4.4mmバランスのヘッドホンジャック

4.4mmバランスケーブルの種類

4.4mmバランスケーブルには以下のような様々な種類があります。

  • 4.4mm – 4.4mm
  • 4.4mm – XLR(M)
  • XLR(F) – 4.4mm
  • 4.4mm – TRS

4.4mm – 4.4mm

4.4mm – 4.4mmバランスケーブルは、ZEN DAC等のバランス出力とZEN CANのバランス入力を接続する時などに使います。

4.4mm to 4.4mm cable
4.4mm to 4.4mm cable
White Barrel 4.4mm-4.4mm
White Barrel 4.4mm-4.4mm

4.4mm to XLR、4.4mm to TRS

4.4mm – XLRバランスケーブルや4.4mm – TRSバランスケーブルは、バランス入出力端子の標準であるXLRや6.3mmTRSに接続する時に使います。

4.4mmバランスの端子は1つで2チャンネル(ステレオ)を扱う規格ですから、XLRやTRSに変換するには2チャンネルに分岐する必要がありYケーブルの形状になっています。

4.4mm – XLRバランスケーブルは更に、4.4mm – XLR(M)とXLR(F) – 4.4mmの2種類があります。4.4mmバランス出力端子とXLR入力端子を接続する場合は4.4mm – XLR(M)を使います。

XLR to 4.4mm

XLR出力端子と4.4mmバランス入力端子を接続する場合はXLR(F) – 4.4mmのケーブルを使います。

この他にも4.4mm – RCAケーブルもありますが使用する接続機器で問題なく使えるか確認しておく必要があります。

White Barrel
White Barrel

TRSバランスとは

コンシューマ(民生)オーディオではあまりなじみのないTRSバランスは、オーディオインターフェイスをはじめとした多くの機器で採用されているバランス接続のための入出力端子です。※バランス入力対応のアクティブスピーカーの場合は、XLRまたはコンボジャックが主流です。

HICON

4.4mmバランスのオーディオセレクターが登場しました。3in 1outまたは1in 3outの切り換えが可能です。

4.4mmバランス対応オーディオ機器の種類

4.4mmバランス対応機器はポータブルDAC・ヘッドホンアンプやDAPに留まらず、Bluetoothレシーバーやフォノイコライザーまで幅広く登場しています。以下は機器別の4.4mmバランス入出力対応です。

4.4mmヘッドホン出力4.4mmバランスライン出力4.4mmバランスライン入力
DACZEN ONE SignatureiFi audio〇 固定
ZEN DACiFi audio〇 固定/可変
ZEN DAC Signature V2iFi audio〇 固定/可変
hip-daciFi audio
micro iDSD SignatureiFi audio
micro iDSD DiabloiFi audio〇 固定
PAW S2Lotoo
DAPM11 Plus ESSFiiO〇 固定
M17FiiO〇 固定
Lotoo
SE180Astell&Kern
DACZEN BlueiFi audio〇 固定
アナログZEN PhonoiFi audio〇 固定
ZEN CAN
ZEN CAN Signature
iFi audio

付録

その他のAstell&KernのDAP

SR25 MkII、SA700、SE200、SP2000、その他(SP1000、SP1000M、SE100、SR15等)

2.5mmバランス出力端子(4極)です。アンバランスは、3.5mmヘッドホン出力端子/光出力端子。※光出力はSP2000、SP1000のみ

SP2000
ヘッドホン出力(左)、バランス出力(右)※SP2000

DAP、DACのバランス出力端子の種類とデジタル出力を一覧にまとめました。

※アンバランスは3.5mmで統一されています。

4.4mm2.5mmMini 5pin XLRS/PDIF光
ZEN DAC
hip-dac
ZEN Blue
PAW S1
PAW 6000  
PAW Gold TOUCH  
PAW 5000 MKII  
KANN ALPHA
KANN CUBE 
SP2000  
SE200   
SA700   
SR25   

バランス入力に対応した機器


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