CDリッピングの保存形式として長年、1ディスク1ファイルのFLACを使用しています。関連記事:CD資産の残し方-リッピング時のファイル形式
先日、レイ・チャールズのアルバムGenius Loves CompanyのトラックタイトルをJRiverで編集したのですが、TuneBrowserで開いても編集結果が反映されていなかったためちょっと調べてみることにしました。
オムニバス盤はオンラインCD情報サービスからの情報取得だけでは不十分
オムニバス盤やデュエットアルバムなどをリッピングする時に殆んどのケースで次のようなパターンでタグが埋め込まれてしまいます。
- トラックタイトル:(曲名)+(アーティスト名)
- アーティスト:Various Artist
本来であればアルバムアーティストととして”Various Artist”が、アーティストはトラック単位で該当するアーティストが格納されトラックタイトルにアーティスト名が付かない形式が望ましいのですが実際にはそうはなっていません。
関連記事:JRiver Media Center の複数タグ設定
※記事の例では、アーティストにアルバムアーティストであるレイ・チャールズが、トラックタイトルにフィーチャリング・アーティストが書かれています。
JRiverの編集結果がTuneBrowserに反映されない
JRiver Media Center の複数タグ設定の記事中にあるようにJRiverで開くと確かに曲ごとに複数アーティストを登録した結果が反映されているのですが、TuneBrowserで開いても編集前の状態(トラックタイトルにフィーチャリング・アーティスト名が書かれている)のままです。
JRiverの「タグをアップデート(ライブラリから)」でエラー発生
TuneBrowserに反映されない原因は、編集結果がJRiverのライブラリー(データベース)だけに反映され音源のタグには書き込まれていないからでは?と思い、JRiverでライブラリーの情報をタグに反映させてみることにしました。
実際に行ったのは、アルバム全曲を選択して右クリックで「ライブラリツール > タグをアップデート(ライブラリから)」を実行です。
結果は次の画像のとおり全て失敗です。(タグに書き込まれなかった)
JRiverは、タグ編集結果を1ディスク1ファイル形式(Cue Sheet埋め込み)に書き込むことができないのでしょうか?
補足)JRiverのタグ編集は使いやすいとは言い難いため、タグ編集はほとんど他のアプリで行っていてこれまで気づきませんでした。
TuneBrowserでタグ編集
次にTuneBrowserを使って JRiver Media Center の複数タグ設定 と同様の編集をおこないました。
更に編集結果がデータベースだけでなく埋め込みCue Sheetにも反映されているかをfoobar2000を使って確認してみました。
foobar2000で埋め込みCue Sheetを確認
このところ使う機会がほとんどないfoobar2000ですが、埋め込みCue Sheetの内容を確認するために使ってみることにしました。
foobar2000は標準でEmbedded Cue Sheet Editorがあり、どのような情報が埋め込みCue Sheetに書かれているのか確認するために便利です。
foobar2000 v1.4以降、デフォルトでEmbedded Cue Sheet Editorが非表示になりました。Embedded Cue Sheet Editorを使うにはこちらをご覧ください。
まとめ
- 1ディスク1ファイル形式(埋め込みCue Sheet)のタグ編集をJRiverでおこなってもライブラリ(データベース)に書き込まれるだけでCue Sheet情報は書き替えられない(ようだ)
- 一方で、TuneBrowserではデータベースとCue Sheet両方に編集結果が反映される
- foobar2000(のEmbedded Cue Sheet Editor)を使ってTuneBrowserの編集結果がCue Sheetに反映されていることが確認できる
※foobar2000のライブラリーでも正しく表示される - ver.1.4以降のfoobar2000でEmbedded Cue Sheet Editorを開くにはPreferencesで表示オプションをオンにする必要がある
ミュージックPCのアプリとしてfoobar2000を使わなくなりましたが、タグ編集をはじめとしたエディタとして使うなら現在でも最強のツールといえそうです。