オーディオのライトサイド

”音快速”で即!快音♪噂のKP-01を試用

音響、防音工事を手掛けるKOTOBUKIの音響パネル”音快速 KP-01”を試用しています。

KP-01
KP-01

KP-01

音快速はルームチューニングに役立つ吸音パネルで、効果を発揮する周波数ごとに数種類の製品ラインナップが用意されています。

今回はその中からメイン対応周波数が125Hz~500HzのKP-01をメーカーさんから試用させていただいています。

目次

世界最高レベルの吸音効果を誇るアルミニウム吸音板「カルム」を使用

音快速にはカルムという名のアルミニウム粉末を独自の方法で焼結した多孔質板が吸音材に使われていて、背面の空気層の厚さを変化させることにより低周波から高周波まで目標周波数の吸音をコントロールできるそうです。

吸音率

用途に合わせて選べるラインナップ

音響パネル製品は既に様々なものが出回っていますが、具体的にどんな効果があるのかがよくわからないものも少なくないような気も。。。

音快速に限っては対応周波数ごとに製品が用意されたアンチ・オカルトな音響パネルと言えそうです。

KP-01

メイン対応周波数125Hz-500Hz

KP-01

W500×H500×D35(mm)

KP-02

メイン対応周波数125Hz以下

KP-02

W500×H500×D35(mm)

KP-03

メイン対応周波数250Hz-1kHz

KP-03

W290×H290×D35(mm)

KP-04

メイン対応周波数1kHz以上

KP-04

W140×H140×D35(mm)

音快速 KP-01の設置

音快速 KP-01の製品ページに設置について次のような説明があります。

2個並びを下面に設置するとより低域の重心が下がり2個並びを上面に設置すると低域から中域・高域迄バランス良く処理。スピーカの背面では空間を作ります。スピーカーの側面では低域を処理したいか中高域もバランスよく処理したいかはスピーカーからの距離で調整可能。

http://kotobuki-kogyo.jp/onkaisoku

置き方によって効果を調整できるようなので数パターンで試してみます。また、音快速の効果を”聴いた印象”ではなく”測定して見える化”しました。

測定条件

音快速の効果を見るためにイコライザーによるルームチューニングは一切使わずに測定しています。

音快速の設置位置

  1. スピーカーの側面(外側)
  2. スピーカーの背面(リスナーの正面)
  3. スピーカーの正面(リスナーの背面)

音快速を設置する前の周波数特性 ※EQ補正なし

ルームアコースティック対策を全くしていない状態における、右チャンネルスピーカーのリスニングポジションでの周波数特性です。このリスニング環境では部屋の影響で120Hzに大きなピークが発生しています。※普段はADAM S2Vの内蔵DSPで補正してピークを抑えています。

周波数特性グラフ

スピーカーの側面(外側)に設置

はじめに、スピーカーの側面(写真のとおり間近です)に音快速を置いてみました。※音快速は厚みが35mmあるため自立します。

スピーカーの側面(外側)に設置

スピーカーとの間隔が近すぎるとも思いましたが、デスクトップ設置の制約でこれ以上離すには別の台か何かを準備する必要があるため、とりあえずこの位置で測定してみました。

茶のグラフが音快速を設置前、緑が設置後です。

周波数特性グラフ
茶:音快速を設置前、緑:設置後

流石にスピーカーから近すぎたためか、200~300Hzではピークが増し300~500Hzではディップが増すといった好ましくない結果となりました。

どこにでも置けばよいわけではない好事例といえるでしょう。

スピーカーの背面(リスナーの正面)に設置

次にスピーカーの背面(リスナーの正面)に設置してみました。

スピーカーの背面(リスナーの正面)に設置

300~400Hzと600~900Hzのディップが解消されています。これとは反対に400~600Hzにディップが発生していますが、100~1kHzを見渡すと音快速による改善が見られます。

周波数特性グラフ
茶:音快速を設置前、緑:設置後

※スピーカー背面への音快速の設置もレイアウト上の制約で調整することはできない状況でした。

スピーカーの正面(リスナーの背面)に設置

今度は、スピーカーの正面(リスナーの背面)に設置しました。高さ90cmほどの家具の天板です。

スピーカーの正面(リスナーの背面)に設置

基本的には先のスピーカー背面設置と同傾向で300~400Hzと600~900Hzのディップが解消され、400~600Hzにディップが発生ていますが、100~1kHzを俯瞰するとこちらの方が凹凸が少なく良い結果が得られたようです。

周波数特性グラフ
茶:音快速を設置前、緑:設置後

スピーカーの正面(リスナーの背面)に設置(逆さ置き)

ここまででスピーカー正面の設置が一番良い結果のようなので、音快速そのものを天地逆さまにしてみました。※ひし形一つが下、ひし形二つが上

周波数特性グラフ
茶:音快速を設置前、緑:設置後

200~2kHzで僅かながらも違いが見られます。

この部屋の場合、音快速KP-01だけでは最大のピークである120Hzは改善されていないため、EQ(または「音快速 極低 KP-02」)でピークを抑えた後で◇(ひし形)の向きはどちらが良いか決めた方がよさそうです。

EQによるラフな補正を追加

音快速をスピーカーの正面(リスナーの背面)に置いた状態で、120Hzのピークを抑えるためにEQ(イコライザー)で大まかに補正してみました。120Hz以外の箇所も若干調整しています。

周波数特性グラフ
紫:音快速とEQ、緑:音快速のみ

下のグラフは、ルームアコースティック対策を何もしていない状態(茶)と、音快速+イコライザーによる補正(緑)を比較したものです。※右チャンネルスピーカー

周波数特性グラフ
茶:音快速を設置前、緑:設置後にEQ補正

200~1kHzのディップ(谷)が音快速により改善されていること、120Hzのピークがイコライザーにより改善していることがわかります。

聴感上でも大きく改善して見通しの良い音になったことは言うまでもありません。スピーカーをアップグレードするよりも遥かに効果的です。

音快速

低周波を吸う音響パネル -本来の音の輝きをクリアに実現-

音快速

特徴1 新幹線の防音壁や宇宙船に使用されている素材を生かす

ダイヤモンドの形をした開口部から低周波を効率良く吸音するアルミ焼結板を使用し、宇宙船にも使用されている音の濁りが解消され、すっきりとした低音が聞こえます。

特徴2 オーディオらしさ音楽らしさを出すために

中高域はありのまま素材をなるべく生かす為に吸音調整部分の面積を欲張らず、しかし、低域だけはありったけ吸音調整出来る面構造とした結果、低域のエッジが生まれ、低域を制すると中高域の情報がしっかりと出てきます。その先には音場空間も再現されます。

特徴3 無限大の音作りが可能(ダイヤモンド部の2個並びの向きと置く位置で音が変化)

2個並びを下面に設置するとより低域の重心が下がり2個並びを上面に設置すると低域から中域・高域迄バランス良く処理。スピーカの背面では空間を作ります。スピーカーの側面では低域を処理したいか中高域もバランスよく処理したいかはスピーカーからの距離で調整可能。

新幹線の防音壁にも使用される、究極の吸音材「カルム」

使用しているカルムという素材は最高の吸音率と耐久性をもち、室内における音質を悪くする反射音無くします。
加工・設置が簡単で、環境に優しくリサイクル可能なアルミニウムとしても知られています。

カルムとは?

アルミニウム粉末を、独自の焼結方法で成型することにより、従来では、考えられなかった高い空孔率を有する多孔質板が製造できます。 これが、NDCカルムで、世界で唯一の画期的な吸音材です。
カルムは背面の空気厚さ(カルム-遮断板間のすきま)を変化させることにより、低周波から高周波まで 目標周波数の吸音をコントロールできます。州音効果を弱めることなく表面塗装・曲面加工が可能で、従来の吸音材では難しかった様々な用途にお使いいただけます。

音の響きやスピード感を忠実に再現!!

宇宙船や宇宙服の遮熱材で使用されている、純度99.99999%アルミ材の比重と同じ純度のシートを用いることで、アルミと音の固有振動係数が相性よく音の響きやスピード感をだしてくでます。

音響防音事業(ドラム室・スタジオ・オーディオルームなどの施工)から生まれた音響パネル「音快速」

  • 部屋の工事が出来ない
  • 工事をしても音に悩んでいる
  • 大型スピーカーの性能を発揮できず小型スピーカーへ変更
  • アンプをとっかえひっかえしても音が変わらない

開発者がオーディオファンであるからこそお届けしたい「音快速」でお役に立てられれば幸いです。

音快速 KP-01

「低域バランス型」メーン対応周波数125Hzから500Hz

定価一枚 60,000円(税別)
材質表層材/カルム材(3mm)/高密度グラスウール(25mm)/アルミ反射材(約4mm)の4層構造(背面はMDF材)
サイズW500×H500×D35(mm)
KP-01

プラム色/チェリー色/ブラウン色

音快速 極低 KP-02

「低域特化型」メーン対応周波数125Hz以下

定価一枚 60,000円(税別)
材質表層材/カルム材(3mm)/高密度グラスウール(25mm)/アルミ反射材(約4mm)の4層構造(背面はMDF材)
サイズW500×H500×D35(mm)
KP-02

チェリー色/プラム色

音快速 mini KP-03

「中低域バランス型」メーン対応周波数250Hzから1kHz

定価一枚 38,000円(税別)
材質表層材/カルム材(3mm)/高密度グラスウール(25mm)/アルミ反射材(約4mm)の4層構造(背面はMDF材)
サイズW290×H290×D35(mm)
KP-02

チェリー色/プラム色

音快速 high zone KP-04

「高域特化型」メーン対応周波数1kHz以上

定価一枚 26,500円(税別)
材質表層材/カルム材(3mm)/高密度グラスウール(25mm)/アルミ反射材(約4mm)の4層構造(背面はMDF材)
サイズW140×H140×D35(mm)
KP-04

プラム色/チェリー色/ブラック色

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