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デジタルルーム補正サービス

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スピーカーの音の良し悪しは部屋の反射音に大きく依存しています。従来のオーディオはこの点を軽視してきたため、オーディオ機器をグレードアップしても望ましい音質向上を得ることはありませんでした。

デジタルルーム補正は、従来のオーディオの問題を最もリーズナブルに解決できる手段です。高額なケーブルやオーディオアクセサリーを下回る費用で、オーディオシステムの本領を発揮できるようになります。

オーディナリーサウンドでは、デジタルルーム補正を実現するために必要な測定アイテム一式と、補正データ作成をパックにしたデジタルルーム補正サービスを開始しました。補正を省いたルーム測定のみのパックもの用意しています。お気軽にお問い合わせください。

目次

利用可能なオーディオシステム

デジタルルーム補正は、デジタル・アナログを問わず多くのオーディオシステムで利用可能です。

デジタルルーム補正を利用できないオーディオシステムは、プレーヤーとアンプが一体になっていてで途中に他の機器を割り込ますことができないようなタイプなどがあります。

以下に、デジタルルーム補正を利用できる代表的な事例をあげます。デジタルルーム補正には様々な手法があるため、事例に無いケースでも対応できる場合があります。(お問い合わせ

PCオーディオ

音楽再生ソフト

PCを音楽プレーヤーとして利用するPCオーディオは、これまで使っているシステムのままでデジタルルーム補正を追加利用できます。

TuneBrowser、JRiver Media Center、foobar2000等の音楽再生ソフト(ASIO/WASAPI含む)やAmazon Music、Spotify等の音楽サブスクプレーヤー(Webブラウザ含む)は既に確認済みです。roonやHQplayerも対応できるようなので確認する予定です。PCからネットワーク経由でDAC等に音声データを送るタイプ(Diretta等)も対応できるのではないかと思います。

動画を含めPCが扱う音声は基本的に対応可能と考えてください。一部の特殊な動作をするソフトプレーヤーでは対応できない可能性があります。

PCオーディオにデジタルルーム補正を追加した一例
PCオーディオにデジタルルーム補正を追加した一例

PCオーディオのシステムにオーディオインターフェイスや測定ソフトをインストールせずにデジタルルーム補正を実現する方法もあります。

測定時に別のPCを使う方法
測定時に別のPCを使う方法

ネットワークオーディオ(とその他のデジタルオーディオ)

PCレスのネットワークオーディオやCDプレーヤーの場合でもデジタルルーム補正を利用することができます。

ルームコンディショナーやルームイコライザーと呼ばれる機器(TRINNOV等)と同等の処理をPC(+オーディオインターフェイス)を使って実現させます。ネットワークオーディオプレーヤー(レンダラー)からデジタルまたはアナログでPCに出力して、PCからデジタルまたはアナログで出力します。PCからデジタル出力してお気に入りのDACに接続するのもよいでしょう。

アナログオーディオ(レコード、その他)

レコード再生などアナログオーディオの場合もネットワークオーディオの場合と同様にPCをルーム補正用のデジタルプロセッサー(ルームコンディショナー/ルームイコライザー)として利用することができます。

レコードの場合は、フォノイコライザーのアナログ出力をオーディオインターフェイスのアナログ入力に接続します。

もう1つのメリット

アナログ再生システムにPCを追加するメリットはデジタルルーム補正に留まりません。2チャンネル以上のアナログ入力に対応したオーディオインターフェイスは、PCをステレオ(またはマルチチャンネル)のオーディオレコーダーに変身させます。高音質なフォノイコライザーと高音質なADコンバーターを搭載したオーディオインターフェイスを使うことで、アナログの持ち味をスポイルすることなく音楽ファイルとしてデジタル化することができます。貴重なレコード音源のバックアップとしても価値があります。

デジタル アナログ統合型オーディオ

上記の説明で察しがついたかと思いますが、何れの場合もデジタルルーム補正にPCを使います。PCオーディオの場合も通常の再生時にはDACを利用できますが、補正の指標となる測定にはオーディオインターフェイスが必要ですから全てのケースでオーディオインターフェイスも使います。

ですので、デジタル入力とアナログ入力に対応したオーディオインターフェイスとソフトプレーヤーをインストールしたPCであれば、デジタルルーム補正対応のPCオーディオ+ネットワークオーディオ+アナログオーディオが完成します。オーディオインターフェイスはリーズナブルプライスからプロ用途のハイエンドまで豊富な選択肢があります。DAC専用機に拘りたければオーディオインターフェイスからDACにデジタル接続します。

測定アイテム一式

測定アイテム一式の構成要素は、測定用マイク、マイクスタンド、マイクケーブル、オーディオインターフェイスです。

測定用マイク

測定用マイクは一般的なマイクとは目的が全く異なるため代用品はありません(代用しても信頼できる結果は得られません)。

測定に求められるマイクの条件は、部屋の反射音を含めてスピーカーの音を収音できる無指向性マイクであることと、広帯域(20Hz~20kHz)に渡って出来るだけフラットであることです。加えて、マイク固有のキャリブレーションデータを使えることが理想です。測定用マイク以外でこれらの条件を満たすマイクはありません。※無指向性であらゆる方向の音を拾うためS/N歪的には自ずと不利です。音質を求めるタイプのマイクではなく、体温計や体重計、スピードメーターなどと同じ測定器です。但し、高級なものは録音にも使われます。

マイクスタンド

マイクは手持ちでも測定できますが、定点で測定する必要があるためマイクスタンドを使います。

カメラ三脚はマイクスタンドの代用になりますが、カメラ三脚では思うようなマイクの位置決めが困難な場合があります。また、一般的な三脚は高くするにつれて足が大きく広がる構造上、設置スペースを取りますが、マイクスタンドは高さに関係なく省スペースです。やはり、餅は餅屋です。

マイクケーブル

マイクケーブルはマイクとオーディオインターフェイスを接続するケーブルです。一般的なXLRケーブルですが、リスニングポジションに立てるマイクとオーディオインターフェイスを接続できる長め(3m~7m程)のケーブルが必要になります。

オーディオ専門店で売っているような高級なXLRケーブルは必要ありません。

オーディオインターフェイス

オーディオインターフェイスは、マイク入力を適正レベルに増幅するマイクアンプ機能と、マイク入力のアナログ信号をデジタルに変換するADコンバーター機能、更にこのデジタル信号をPCに出力する機能、これらを全て備えたデバイスです。全てのオーディオインターフェイスがこれら全ての機能を備えているわけではないので、測定に使えるオーディオインターフェイスを見極める必要があります。

更に、マイク入力信号がスピーカーに出力されないように設定できるオーディオインターフェイスを使わなければ正しい測定はできません。マイク入力信号がスピーカーに出力されるとフィードバックによりハウリングが起こることもあります。

デジタルルーム補正サービスに含まれる測定アイテム(例)

測定アイテム一式の一例です。好みのオーディオインターフェイスやマイクケーブルの長さをチョイスできます。

PVSS(要問合せ)

IKSS(在庫なし)

IKV1(在庫なし)

その他のルーム補正手段とサービス

上記のデジタルルーム補正サービスは補正処理をPCで行うタイプになりますが、この他にもルーム補正が可能なオーディオインターフェイス(UNIVERSAL Audio Apollo等)やアクティブスピーカー(ADAM Audio Aシリーズ/Sシリーズ等)をはじめ様々なデジタルルーム補正の手段があります。

これらのデジタルルーム補正に対応したデバイスと測定アイテム一式、補正データ作成をパックにしたサービスも用意しています。(お問い合わせ

従来のオーディオ vs コンプリートオーディオ

購入検討段階でいくら高音質に試聴できても、自宅でそれを再現できなければ何の意味もありません。従来のオーディオがこれにあたります。こんなはずでは。。。と思いつつグレードアップを繰り返すも一向にゴールに辿り着けず出費がかさむばかりです。

コンプリートオーディオは、自宅(自室)で高音質再生できることを目的としています。そのためには、部屋ごとリスニングポジションごとに異なる音響特性を測定し、補正データを与えることで最適化する必要があります。服で例えればフルオーダーメード仕立てです。100の部屋には100とおり以上の音響特性があるため、S/M/Lと言った既製服で最適化することは不可能です。

オーディオルームや音響パネルを用いてコンプリートオーディオを実現できる可能性はありますが、デジタルルーム補正はより多くのメリットをもたらします。何より先にコスト面で圧倒的に有利です。更に、”モノ”による対策ではないので建物に手を加える必要が無く賃貸住宅でも実現できます。部屋の模様替えや引っ越しにも柔軟に対応することができます。

デジタルルーム補正のビフォーアフターを体験してみたい方はお気軽にお問い合わせください。

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