高音質&ハイコストパフォーマンスなHEDDアクティブスピーカーのポテンシャルを更に引き上げてくれる強力なツールがHEDD Lineariserです。一般的なDAWとVSTやAUなどのプラグインに対応した再生ソフトならその恩恵をすんなりと享受できるのですが、SpotifyやWebブラウザ上で再生する動画でHEDD Lineariserを使うには一工夫しなければなりません。
Windowsの場合は、JRiver Media Centerの”WDMドライバ”機能を使うことでSpotifyやWebブラウザの音声もHEDD Lineariserを利用できるのですが、Mac版JRiver Media Centerには(当然のことながら)WDMドライバ機能はないので別の手段が必要となります。
HEDD Lineariserの提供形態はVSTやAUなどのプラグインとスタンドアローンアプリの2種類なのですが、WindowsでもMacでもスタンドアローンアプリの場合は他に仮想オーディオデバイスをインストールする必要があります。

この仮想オーディオデバイスをシステムのデフォルトのオーディオ出力に設定して、スタンドアローン版HEDD Lineariserの入力を仮想オーディオデバイスに、出力を実際に出力するオーディオデバイスに設定することでSpotifyやWebブラウザの音声にHEDD Lineariserが適用されるようになります。
仮想オーディオデバイスBlackHole
Macで何か使えるものはないかと探してみるとオープンソースのBlackHoleというアプリを見つけることができました。現在使っているmacOSのMojaveで動作するようなのでインストールしてスタンドアローン版HEDD Lineariserを使ってみたところ問題なく動作させることができました。
BlackHoleのダウンロードページから最新版v0.2.5(2019/12/18時点)のBlackHole.v0.2.5.pkgをダウンロードしました。
スタンドアローン版Lineariserの設定手順(macOS)
- BlackHoleをインストールして、システム環境設定>サウンドの出力をBlackHoleにする。
Audio MIDI設定でBlackHoleを開いた画面 - スタンドアローン版のHEDD Lineariserを起動して、「Options」(左上)をクリックし「Audio MIDI Settings」画面で入出力を設定する。
InputにBlackHoleを、Outputに任意のオーディオデバイスを選択する
以上の設定で、SpotifyやWebブラウザの音声などもHEDD Linearを適用できるようになります。