音楽ストリーミング配信サービスの大手Spotifyがマルチプラットフォームで提供している再生アプリは多岐にわたります。この中でPC版とモバイル版の大きな違いの一つは、モバイル版はイコライザー(EQ)を搭載している点でしょう。
イコライザーの仕様がiOS版とAndroid版で変更されています。(2020/2/11)
確認環境:
- iOS 13.3 (iPad mini 4) Spotify 8.5.44
- Android 9 (motorola G7 power) Spotify 8.5.44.941
iOS版、Android版Spotifyのイコライザー
イコライザー画面はiOS版もAndroid版も奥まったところにあるので存在に気付いていない方もいるかもしれません。iPad(iOS)はHome画面で設定(画面右上の歯車アイコンをタップ)から「再生」の 「イコライザ」 をタップすると上のような画面になります。Android版は同様に設定画面を開くとその中に「イコライザ」の項目があるのでタップして開きます。
iOS版とAndroid版ではパラメーターが異なる
どちらもグラフィックイコライザーですが、iOS版が6素子であるのに対してAndroid版は5素子とかなり異なります。具体的には次のリストのとおりです。
- iOS版:60Hz, 150Hz, 400Hz, 1kHz, 2.4kHz, 15kHz
Android版:60Hz, 230Hz, 910Hz, 4kHz, 14kHz
ゲインはAndroid版には縦軸に±10dBの表記があるのに対してiOS版には表記がなく、何dBの増減なのか不明です。
他の違いは、プリセット数とバスブースト、サラウンドサウンドです。プリセット数はiOSが多めで共にFlatで元に戻せます。バスブーストとサラウンドサウンドはAndroid版固有の項目ですが、バスブーストはグレーアウトしていて利用できません(何かの条件で使えるのかもしれません)し、サラウンドサウンドは使ったことがないので興味のあるかたは試してみてください。
Fire OS版はイコライザー非搭載
Fire 7などAmazonのタブレットはイコライザーは残念ながら搭載されていません。Fire OS版のSpotifyはiOS版やAndroid版に遅れてアップデートされた経緯も過去にあるため少し期待するとしましょう。
イコライザーを使うシーン
プリセットを使うのも良いですが、車内や室内のスピーカーでSpotifyを聴く際に使ってみるのも効果的かもしれません。
その際はブーストは極力控えてカット(0dB以下にセット)する方向で主に400Hz以下を調整すると良い結果が期待できます。
iOS版Spotifyは高音質Bluetoothスピーカーと高相性
iOS版のSpotifyなら6素子と少ないながらもグラフィックイコライザーをマニュアル調整できます。AirPulse A80などの高音質Bluetoothスピーカーを部屋に合わせて最適化できます。

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