KORG Nu I:レコードをデジタル化する際の3つの選択肢

KORG Nu I:レコードをデジタル化する際の3つの選択肢

 

レコード、Nu I、プレーヤー

KORG Nu I の魅力の一つはレコードやテープなどのアナログ資産のクォリティをスポイルすることなくデジタル化できることです。
テープの場合は高品質なADC(アナログ-デジタルコンバーター)を利用すれば基本的に目的を達成できるでしょう(もっとマニアックな方法もあるみたいです)。

tape2nui-recオープンリールテープから録音してみました

一方でレコードの場合は一筋縄ではいきません。レコードはカートリッジでピックアップしたアナログの音楽情報をフォノイコライザーによってデコードしなければなりませんが、品質の高い(=高音質の)フォノイコライザーは一般ではとても手の届かない高額商品だからです。

Phono入力通常はレコードプレーヤーからフォノイコライザー、そしてADCに送られたアナログ信号がデジタル化されデジタル音楽情報として記録されることになりますが、KORG Nu I は本体内蔵とPCアプリ処理による2系統ものフォノイコライザーが提供されるのでフォノイコライザーの調達に悩む必要から解放されます(そればかりかPCアプリでは9種類ものフォノイコライザーカーブさえ選択可能です)。レコードプレーヤーのアース線を接続するための端子は勿論装備されていますし、カートリッジがMM型であろうとMC型であろうとリアパネルのスイッチでフォノアンプを切り換えられます。

レコードプレーヤ―に直結してシンプルにデジタル化できるKORG Nu I は、録音方法として基本的に次の3種類から選択することになります。

  1. KORG Nu I 内蔵のフォノイコライザー(アナログ)を使って録音する方法
  2. AudioGate(KORGが無償提供するPCアプリ)のフォノイコライザーを使って録音する方法 ※この場合、9種類のイコライザーカーブを選択できます
  3. フォノイコライザーは一切使わずに(フォノアンプは通ります)録音する方法 ※この場合は、再生時にAudioGateのイコライザーカーブを選択してフォノイコライザーを適用します(後掛けとも呼ばれます)

KORG Nu I 内蔵のフォノイコライザーを使った録音

モード切換ノブKORG Nu I をアナログモードに切り換えることで、レコードの信号をNu I 内蔵のアナログRIAAフォノイコライザーを経由して録音する方法です。
DSDで録音しないのならば様々なアプリで録音することができるでしょう。DSDで録音する場合はAudioGateを使います。AudioGateで録音する際の注意点は、AudioGateの録音フォノイコライザーをオフに設定することです。

内蔵イコライザー接続

録音設定画面

Nu I 内蔵フォノイコライザーを使う場合は、AudioGateの録音用フォノイコライザーはオフにします。画面右の「Rec Setting」で設定画面を開きます。

AudioGateのフォノイコライザーを使った録音

KORG Nu I をUSBモードにすることで、AudioGateのフォノイコライザーを経由して録音する方法です。
Nu I 内蔵のフォノイコライザーは標準規格とされるRIAAカーブ一種類ですが、AudioGateは9種類のイコライザーカーブから選択できる点が大きなメリットと言えるでしょう。

AudioGateイコライザー接続

イコライザーカーブ

AudioGateに内蔵された9種類のイコライザーカーブ

フォノイコライザーを使わずに録音

同じくKORG Nu I をUSBモードにしてAudioGateのフォノイコライザーは使わずに録音する方法です。※USBモードにするとNu I内蔵のフォノイコライザーはバイパスされます。
再生時にフォノイコライザーを通過させる点はレコードプレーヤーと同じと言えます。録音し直さなくてもAudioGateの9種類のイコライザーカーブから最適なものをいつでもチョイスできる柔軟性が魅力です。

イコライザーバイパス接続

イコライザーを掛けた状態でファイルコンバート

更にユニークな点は、セットしたイコライザーカーブを適用して別ファイルとして書き出せることです。フォノイコライザーを掛けずに録音しておけば、後にファイルコンバートするだけで様々なイコライザーカーブを掛けた音源ファイルを聴き比べる事が容易に実現します。

エクスポート設定

ファイルコンバート(エクスポート)時には、赤枠で囲ったフォノイコライザー設定が反映されます。

まとめ

KORG Nu I をレコードのデジタル化に利用すると、予めフォノイコライザーを適用した手軽な録音から、拘り再生のための録音(フォノイコライザーを適用せずに録音)まで幅広く対応することができます。同じRIAAカーブでもNu I 内蔵のアナログとAudioGateのデジタルでは異なるキャラクターを覗かせます。
後掛け録音(フォノイコライザーを使わない録音)はレコード盤がそのままファイルに置き換わった状態であり、ファイルにフォノイコライザーを掛けるという新たな発想の使い方と言えるでしょう。

何れの方法で録音してもNutubeによる真空管サウンドは活かされることを付け加えておきます。

録音方法 使用するフォノイコライザー 柔軟性
Nu I 内蔵フォノイコライザーで録音 RIAA ※アナログフォノイコライザー
AudioGateのフォノイコライザーで録音 RIAAを含む9種類から選択
フォノイコライザーを使わずに録音 ― ※再生時に任意のフォノイコライザーカーブを選択

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