レコードプレーヤー接続時もフォノイコライザー要らずのAudioGate – その1

レコードプレーヤー接続時もフォノイコライザー要らずのAudioGate – その1

AudioGate 4はユニークなフォノイコライザー機能を搭載した音楽再生アプリです。

レコード再生時にもレコード録音後にも使える多才なフォノイコライザー

一般的にフォノイコライザー搭載DACはレコード再生時に内蔵フォノイコライザーを掛けますが、AudioGateの場合はフォノイコライザーをレコード再生時に掛けることもレコード録音後に掛けることも可能な柔軟な設計になっています。まずはAudioGateの画面を見てみましょう。

Phone EQ

画面右端の真ん中あたりに「Phono EQ」と書かれた部分があります。その右の「Off▼」をクリックするとフォノイコライザーカーブを選択するメニューが表示されます。

ここでフォノイコライザーカーブを選択するとAudioGateの再生音に選択したフォノイコライザーカーブが適用されます。※「Off」を選択してメニューを閉じてください。

CDリッピング等の通常の音声ファイルにフォノイコライザーを掛けると音が歪んでしまうため、再生してみる場合はボリュームを絞るなど注意して扱ってください。

 

次に、「Rec Setting」をクリックすると録音設定画面が開きます。「録音用フォノイコライザーの種類」をクリックすると先程と同様のメニューが表示されます。

 

録音設定画面

こちらはオーディオインターフェイスの入力音に適用されるフォノイコライザーの設定ですから、オーディオインターフェイスに接続したレコードプレーヤーを使う場合に設定します。レコードプレーヤー以外の機器(テープレコーダーなど)の場合は「Off」にします。

このようにAudioGateのフォノイコライザーは、音声ファイルに対して掛けることも、レコードプレーヤーの出力音に掛けることも可能な二刀流です。

選択可能なイコライザーカーブは6種類、Nu I 付属のAudioGate 4.5では何と9種類から選択

レコードは必ずイコライジングしてカッティング~プレスすることで作られますが、レコードによっては標準とされるRIAAカーブ以外の様々なイコライジングカーブが用いられていたために再生時もカッティングに沿ったイコライザーカーブを用いなければ正しい再生はできません。

レコードプレーヤーで必須となるフォノイコライザーは一般的にRIAAカーブが使われていますが、AudioGate 4.0.2は6種類ものフォノイコライザーカーブが搭載されているためレコードごとに最適なフォノイコライザーカーブを選択することができます。更にKORG Nu I 付属のAudioGate 4.5は3種類のフォノイコライザーカーブが追加された愛好家垂涎のフォノイコライザーと言えるでしょう。

以下にAudioGate 4.0.2とNu I (AudioGte 4.5)のフォノイコライザーカーブをまとめています。

Nu I (AudioGte 4.5) AudioGate 4.0.2
Off
RIAA
RIAA+IEC
NAB
COLUMBIA
FFRR
AES
EU78 ×
AM78 ×
POSTWAR78 ×

オーディオインターフェイスの入力音にフォノイコライザーを掛けてみた

今回、オーディオインターフェイスaudient iD4を使ってAudioGateは録音しなくても入力音にフォノイコライザーが適用されるのかを試してみました。

audient iD4は録音用途としてマイクやギター接続を想定したオーディオインターフェイスですからレコードプレーヤーの接続には適しません。入力音にフォノイコライザーが掛かることを確認するだけなのでギター接続で試しています。

audient iD4

audient iD4は手前の左側にギター接続のD.I端子があります

まずはギターをaudient iD4に接続して、次にオーディオインターフェイスの入力音をモニターするためにAudioGateの「Input Monitor」をクリックします。

Input Monitor「Input Monitor」ボタンが白色になります。ギターを弾くとaudient iD4に接続したスピーカーHEDD Type 20から音が出てきます。レベルメーター(Input Monitorボタンの上 )からもギターの音が入力されていることがわかります。
※蛇足ながら、ダイレクト接続したギターサウンドは、audient iD4の持つバルブ・アンプのクラッシックなサウンドを再現するJFETディスクリートDI入力のお陰もあってか大満足のクリーントーンです。歪み系のギターサウンドはまだ試していませんが、クリーントーンは自宅でギターを弾くには十分過ぎるほどのクォリティです。

「Rec Setting」をクリックして録音設定画面の「録音用フォノイコライザーの種類」から”RIAA”を選択してギターを弾いてみると明らかに増幅されてイコライザーが掛かっていることがわかります。特に低音を弾くと増幅度がてき面に上がることからもフォノイコライザーカーブであることが想像できました。

この実験から、2チャンネルのRCA入力端子(とアース接続端子)を持つオーディオインターフェイスならフォノイコライザーなしでレコードプレーヤーを接続して再生できそうです。

次回はレコードプレーヤーを別のオーディオインターフェイスに直接つないで、AudioGateのフォノイコライザーを掛けて再生してみる予定です。

この記事で使用したアイテム

大変興味深く参考になった記事を以下に紹介させていただきます。

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