ありのままのサウンドクォリティ

WiiMはルーム測定ビギナーの救世主

WiiM Pro以上のグレードのWiiMは手軽に部屋の音響特性を測定(ルーム測定)できるユニークな機能を持っています。WiiM Pro/Pro Plus/AMP/Ultraを所有しスピーカーでリスニングしているのなら利用しない手はありません。

目次

リスナーにとって敷居の高かったルーム測定

部屋の音響特性を測定してみたいけれども測定用マイクやら音響測定ソフトやらパソコンやらリスニングには縁遠いものを沢山揃えなければならず二の足を踏んでいたり、見よう見まねで測定してみたもののはたして正しい測定結果が得られたのかよくわからない等でリスナーの間でルーム測定は一向に普及していない状況です。

2014年に設立されたアメリカのLinkplay TechnologyのブランドであるWiiMのストリーマーは、WiiM本体とスマホ(またはタブレット)だけで手軽に簡易測定を実現するソリューションです。スマートデバイス(スマホまたはタブレット)にインストールしたWiiM Homeアプリのルーム補正(ルームコレクション)機能を使ってスマートデバイスにビルドインされたマイクで短時間に測定して音圧周波数特性を知ることができます。

WiiMは元々がスマートデバイスのWiiM Homeアプリでリモート操作することが前提のストリーマーであり、かつ一般的なスマートデバイスには標準でマイクがビルドインされていますからこれら以外に揃えるものはありません。また、測定操作もガイドに従ってウィザード形式で進めていくため迷うようなこともありません。

ウィザードの途中でスマホの位置や向きを図解してくれる

より正確に測定するためにはマイクを定点に設置するためのスタンド(三脚・マイクスタンド等)が望まれますが、WiiMを使う場合は上の画像のように手持ちでも問題なく成果を得ることができます。

WiiMによる測定では音圧周波数特性しかわかりません。位相周波数特性やタイムドメインの特性を知るには本格的な音響測定ソフトが必要です。

iPadとAndroidスマホによる測定をリファレンスと比較検証

前述のとおりにWiiMは実に簡単にルーム測定できるシステムですが、信頼に足りる測定結果を得ることができなければ利用する価値はありませんから3機種のスマートデバイス(iOSとAndroid)を使って測定してみました。以下のスクリーンショット中の白い線のグラフが音圧周波数特性の測定値です。※ここでは他の色のグラフは無視して構いません。

また評価基準となるオーディナリーサウンドのリファレンス測定システムで測定した結果をRoom EQ Wizadに表示させて比較しています。

WiiM Homeルーム測定の信頼性

上記スクリーンショットからわかるとおりにスマートデバイスによって測定結果が異なっている点は、ビルドインマイクの違いによるものでマイク特性のキャリブレーションも行われていないことから致し方ないと捉えるべきです。ところがルームアコースティックにとって最も重要である極端なピーク・ディップに着目すると3機種のスマートデバイスで同様の傾向が示されていることがわかります。さらにリファレンスとなる測定結果と比較しても同様の傾向で測定されているため、大局を掴むだけであればWiiM Honeのルーム測定は信頼し得るものであることがわかります。

オーディナリーサウンドのリファレンス測定システムは、測定を目的とした測定用マイクを使用しています。またマイクごとの固有の校正データを適用しているため、信頼性の高い測定を実現しています。

リファレンス測定システムを基準に各スマートデバイスの結果を見てみると次のようなことがわかります。

左チャンネル右チャンネル
リファレンス200Hz前後に最大ピーク180Hz付近に最大ピーク
iPad mini (with WiiM Home)
Motorola moto g52j 5G (with WiiM Home)
Motorola Moto G7 Power (with WiiM Home)

つまり、部屋の影響により発生する最大ピークの周波数帯域は何れも同様であるということです。

まとめ

WiiMによるルーム測定は手軽に簡易的な測定を実現する初心者にとって画期的なツールです。ツールの使い方の要点は、あくまでも大局を掴むだけに留めることです。マイクやソフトの制約上、微細を気にしても得るものはありません。

以下が現在ルーム測定可能なWiiMラインナップです。

各WiiM製品はオーディナリーサウンドで取り扱っています。各種決済方法をご用意していますので機種・カラーを明記の上でお問い合わせください。※時期によっては在庫切れ・入荷待ちの機種があります。

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