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TOP WING | Tien Audio

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TOP WING

フォノ カートリッジ

https://www.monoandstereo.com/2019/01/top-wing-blue-dragon-cartridge-review.html

https://www.monoandstereo.com/p/awards.html?fbclid=IwAR0NtbNq85xHFblzqj6KqhKvj256GiyW4XzVbR0K6hmIg-jVxmHH33dGYj0#more

朱雀

朱雀
朱雀

唯一無二の方式コアレス・ストレートフラックスによる究極のフォノカートリッジ

“アナロググランプリ2019開発特別大賞”(季刊アナログ誌主催)を受賞

「朱雀」の発電方式:コアレス・ストレートフラックス方式

コアレス・ストレートフラックス方式は命名の通り、コア材がなく、マグネットの直上にV字型に左右のコイルを配置することにより、スタイラスチップが拾う微細な音溝による磁束変化をストレートに伝えるものです。
MC型におけるコイルの出力線が磁束内で不規則に動作することによる音の乱れや、MM型での磁路長が長いことによる応答性の低下は、本方式では発生しません。

朱雀

また、本方式はMM型と同様のメンテナンス性の高さを確保しています。スタイラス(針、カンチレバー、マグネットのアッセンブリー)、コイル、ダンパーなどすべての部分の交換が可能な設計です。それにより、スタイラスの交換を本体の10分の1の価格で行うことができるのです。

朱雀

コアレス・ストレートフラックス方式は既存のMC型、MM型の欠点を排し、利点のみを享受できる唯一無二の方式なのです。

※針交換は、一度本体をお預かりし、弊社専門スタッフにて行います
※針ユニット部分以外に異常が発生した場合は、別途お見積りとなります

筐体設計の新たなアプローチ

我々の処女作「青龍」の筐体は、昔から定評のある高剛性の共振しにくい材料、超々ジュラルミンを採用し、限りなく高精度に加工するという、非常にオーソドックスな手法で製作しました。これによって、筐体の余計な振動、共振による音への影響を極力排除しています。
この手法は、単純明快である一方で、カートリッジ重量が重くなるという欠点があります。「青龍」の12gを超える重量は、トーンアームの設計によっては、特に近年の高応答性に基づいたものでは、コアレス・ストレートフラックス方式の利点を生かしきれないどころか、そもそも装着できないことも考えられました。

しかしながら、安易に軽量な素材を採用すると、ある一定の共振点が可聴域に生まれ、再生音に余計な色付けをもたらします。そこで「朱雀」では、「青龍」の「高剛性の材料により振動させない」という手法から、「振動周波数の異なる材料を組み合わせて振動を分散させる」という真逆の手法に挑戦したのです。 採用した材料は、「青龍」の超々ジュラルミンに代え、チタン、ドライカーボン、そしてスーパーエンジニアリング・プラスティックに分類される高性能樹脂などです。どれも現代の最先端産業で活用されている高性能素材であり、最新技術と最新材料を探求する我々だからこそ選定することができた材料です。 これにより「朱雀」では、どのようなトーンアームでも最大限性能を発揮できる9g弱という軽量化を実現できたのです。

コアレス・ストレートフラックス方式という画期的な方式と最新技術、材料の採用により「朱雀」はアナログならではの自然な音色と、今までにないサウンドステージの再現の両立を可能にしたのです。

仕様
発電方式コアレス・ストレートフラックス方式
針先ラインコンタクト針
カンチレバー材質アルミニウム
出力電圧0.2mV 5cm/sec.
内部インピーダンス12.3Ω/1kHz
適正針圧1.75g~2.00g
  
自重9g以下
  
針交換100,000円(税別)

青龍

コアレス・ストレートフラックス方式カートリッジ 青龍

青龍 トップ画面
最先端技術によって蘇った発電方式=コアレス・ストレートフラックス

「青龍」に採用されたコアレス・ストレートフラックス方式は、かつて品川無線にてGrace F-8の設計補佐、F-9の主設計、NakamichiではTX-1000、Dragon CTの基本設計、センターサーチ機構の設計に携わった目黒弘氏が考案したものです。当時はMMが廉価機、MCが高級機という固定観念により、従来型とは全く別方式である本方式もMMの範疇から離れられず、日の目を見ることなく目黒弘氏の頭の中で長年眠っていました。アナログ全盛期でさえ製品化できなかった新方式が最先端技術によって蘇ります。

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発電方式の革命:コアレス・ストレートフラックス方式

コアレス・ストレートフラックス方式は命名の通り、コア材がなく、マグネットの直上にV字型に左右のコイルを配置することにより、スタイラスチップが拾う微細な音溝による磁束変化をストレートに伝えるものです。コイルの出力線が磁束内で不規則に動作するMCと違い、出力線は磁束変化からフリーな上に、レコード再生に最適な調整をしたダンパーゴムを使うことにより更に追従性を高めています。

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コアレス・ストレートフラックス方式とMM型との違いは上図青龍構造図と左図MM型構造図を見比べれば一目瞭然です。MM型はコア材に磁束変化を与え、その変化をコイルが取り出します。コアは磁路長も長く、ヒステリアス損があります。コアレス・ストレートフラックス方式ではコアによる影響は皆無です。

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また、コアレス・ストレートフラックス方式では針交換が可能です。MC型では構造上本体交換となるため費用が高額になりますが、青龍は針部分のユニットを取り外せるため、75,000円(税別)にて針交換を行うことができます。

※針交換は、一度本体をお預かりし、弊社専門スタッフにて行います
※針ユニット部分以外に異常が発生した場合は、別途お見積りとなります

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青龍を支える最先端技術

コアレス・ストレートフラックス方式の潜在能力を引き出すのが精密な設計と各基幹パーツの製造です。青龍の設計はNakamichiで、TX-1000, Dragon CTの設計に携わり、現在は超高精度が要求されるレーザー分野で活躍するファーストメカニカルデザイン代表 野口康博氏によるものです。コアレスという方式のため、低くなりがちな出力は超精密コイルをV字型に配置することにより0.2mVと一般的なMCカートリッジに比べても遜色ない値です。筐体はシェルも含めて超々ジュラルミンを中心に、個々で不必要な共振モードを避けるために各種素材を用いています。また、付属シェルにはFIDELIXが開発した画期的なMICHAKUコンタクトを採用しました。青龍は設計、製造、組み立てまで全て日本の最先端技術を用いて行われています。

諸元表

発電方式:コアレス・ストレートフラックス方式
針先:ラインコンタクト針
カンチレバー材質:アルミニウム
出力電圧:0.2mV 5cm/sec.
内部インピーダンス:12.3Ω/1kHz
適正針圧:1.75g~2.00g

ヘッドシェル
超々ジュラルミン製
FIDELIX MITCHAKUコンタクト採用

自重:12.3g
付属シェル装着時重量:30g

標準的な小売価格(税別)
本体:750,000円
針交換:75,000円
JAN:4589631463218

Tien Audio

正規輸入品

TT5+Viroa 10inch

TT5Whole
TT5

\ 購入その他、気軽にお問い合わせください /

3モーター・サスペンション・システム
3段階デジタル・トルク・コントローラー

【受注品】

レコードの情報を真に引き出す新発想

3モーターベルトドライブ、マグネティック方式フローティングなど、今までにあまり例がない極めて効果的な機能を盛り込んだTT3。この発想は、ハイエンドターンテーブルの修理工場を営み、名だたるモデルを研究しつくしたTien Audioのオーナーであるジェフ・ティエン氏だからこそ生み出せるものでした。ティエン氏はTT3に満足することなく研究を重ね、TT3にデルリン製プラッター、アルミニウム製アームボード、そして、レコード再生において革新的な機能となるトルク可変機能を備えたベースユニット Tri-Torque Stablizerを追加したモデルがTT5です。TT5には、レコードの情報を真に引き出すための新機構が備わっているのです。

3段階デジタル・トルク・コントローラー

Torque

レコード再生という着眼点において、ターンテーブル設計者はモーターの回転力=トルクについてあまり注意深く研究していませんでした。モーターのノイズを少なくするためにはトルクを小さくする必要があり、そのモーターのトルクを操作するというのは極めて難しい行為です。しかしながら、モーターのトルクに対して重量が適正でないプラッターを使うと、カートリッジの微細なトラッキングに影響を及ぼす大きな慣性力が発生します。Tien AudioのベースモデルであるTT3はプラッターの重量と3モーターのトルクを高い水準でマッチングさせ、慣性力の発生を限りなく抑えたターンテーブルでした。
更にこの考え方を発展させると、レコードの音溝とカートリッジのスタイラスの摩擦力によっても適正なトルクが変わってきます。音溝を刻むカッターヘッドはアクティブ動作をするため、刻む音溝による影響はありませんが、再生するためのカートリッジはモーターのトルクと音溝によるパッシブ動作です。音溝の形状とトルクによって、カートリッジの動作は大きな影響を受けてしまうのです。

Groove

図を見ると、レコードのマスターによって音溝が異なるのが分かります。一般に音溝は三角形だと言われていますが、そうなのはDMM(ダイレクト・メタル・マスタリング)によるものだけで、ワックス盤、ラッカー盤によって製作されるレコードの音溝は、長方形に近いのです。溝の形状、幅や深さによって、カートリッジのスタイラスとの摩擦は変化するため、それぞれに合ったモーターのトルクが必要になってきます。
カートリッジが音溝から拾い上げる情報は、連続する振動によるものです。このとき、モーターのトルクが音溝に対して大きすぎると、ダンピングが生じ、スタイラスの動作を制御できなくなり、カートリッジの振動が大きくなり、結果的に音溝の情報が正しく伝達できなくなります。また、トルクが小さすぎると、前述のように慣性力が発生し、同様にカートリッジが正しい動作をできなってしまうのです。 トーンアームとカートリッジを滑らかに動作させるように、ターンテーブルは回転しなければなりません。それらが適正に動作しているときは、当然ながら拾い上げる情報量というのは増加するのです。

TT5は3段階(Low, Mid, High)のトルク切り替え機能を持っています。実際の音溝に合わせてトルクを変えることは、最良のレコード再生のためには必要不可欠なのです。以下の目安でトルクを切り替えてお使いください。

  • 片面の収録時間が20分を超えるレコード:Low、もしくはMid
    ※一般に収録時間が長くなればなるほど、音溝は小さくなり、スタイラスとの摩擦力は低下します。そのため、トルクも小さくする必要があります。
  • DMM技術を使ったレコード:Low、もしくはMid
  • 標準的な収録時間のレコード:Mid、もしくはHigh
  • オーディオファイル(オーディオ愛好家)向けレコード:High
    ※オーディオファイル向けレコードは、カッティングレベルが高く、かなり低い周波数まで溝が刻んであるため、摩擦力も増加します。そのため、トルクを大きくする必要があります。

3モーター・サスペンション・システム

NorminalTurntable
shaftshift

あらゆるターンテーブルは、プラッターの軸受けに多少の隙間(サイズは様々ですが)がなければなりません。プラッターの軸が回転するのにこの隙間が必要なのです。理論的には、プラッターの軸が軸受けのセンターにとどまるように、力学的にバランスを保っているはずですが、実際には、これを実現するのは困難です。多くのメーカーは、プラッターが静止している状態でバランスを保つように設計していますが、これでは回転時に軸が傾いてしまいます。モーターが一方向だけからプラッターを引っ張るからです。ベルト・ドライブ・ターンテーブルでノイズの問題が生じるのは、大半がこの理由です。また、典型的なシングル・モーター・ターンテーブルでは、プラッターが約2分の1回転するごとにベルトがプラッターの表面に接するので、ベルトの品質(可塑性、テンション、グリップ力)は時間の経過とともに劣化していきます。古くなり、緩くなり、すり減るのです。モーターで制御されるターンテーブルの回転速度は、こういった要因に直接影響を受けます。

TT3_Motor
TT3_Motor

TT5は3方向にモーターを配置することにより、ベルトの張力による軸ぶれを排除しました。また、3モーター方式では、1つのモーターに要求されるトルク量が小さいため、単一モーターよりももっと静かなモーターを採用して、3つのモーターのノイズの総計が単一モーターの場合のノイズよりも少なくなるようにしています。更に、モーターはそれぞれ独立したサスペンションシステムによって固定されており、プラッターは磁力によって完全にフロートしています。こうして、TT5のプラッターは外部からの振動、ノイズから切り離され、理想的な状態で回りはじめるのです。
台座の基盤は約12Kgの重量を持った航空機用アルミニウムで形成されており、これに250度という高温でパウダー・コーティングが施されています。最大2つのトーンアームを取り付け可能です。

Torque
TT5_Speed

また、サーボモーターを制御するためのPWM信号(パルス幅変調信号)は、CPUを使用して発生させています。PLL回路(位相同期回路)と違って、制御信号はもっと安定しており、簡単には回転むらが発生しないようになっています。回転むら=±0.015%という数値(工業標準値は0.3%)を易々と達成しています。回転数の変更は有線接続のベースユニット Tri-Torque Stablizerにて行い、33 1/3, 45, 78回転の設定が可能です。また、33 1/3, 45回転では、トルクごとに回転数を調整することができます。

マグネット・ダンピング・トーンアーム Viroa

Viroa

Viroaトーンアームは10年前に設計をスタートしましたが、その基本アイデアはシンプルなトーンアームを出発点にしています。製品化するまでの過程でトーンアームがあるべき姿を発見したのです。それは、トーンアームの設計は、音溝にだけ目を向けるのではなく、カートリッジの性能を最大限に発揮させることに目を向けるということです。
トーンアーム設計者の大半は、トラッキング性能にばかり注力しますが、そうするとカートリッジはただの針になってしまいます。音溝に接触してトレースするスタイラスを保持しているのはカートリッジなのだということを、彼らは忘れてしまっています。カートリッジは、ただのスタイラスではないのです。
だれもがご存じのように、MC型であろうとMM型であろうと、あるいはまたMI型であろうと、カートリッジは磁場を持っています。どのタイプも、フォノイコライザーに送るための電気信号を発生させるために磁場を持っているのです。トーンアームに必要とされるのは、磁場を制御する、あるいは磁場を最良の状態に保つことなのです。
Viroaが採用したマグネット・ダンピング機構とアンチスケーティング機構の組み合わせは、磁力の「粘性」が生まれます。弊社のマグネット・ダンピング・システムは最高に効率が高いものです。カートリッジのアジマス調整機構とアンチスケーティング機構を組み合わせたもので、カートリッジのトラッキングを良好に保つ機能も持ち合わせています。

MagneticBearingDesign

マグネット・ダンピングの仕組みについて説明しましょう。実験すればわかりますが、このシステムでは、マグネットのNとSの両極に粘性を持った引っ張る力が生じます。この力が働いている時には、速度がゼロにならない限り、磁場から物体を引き離すことはできません。カートリッジが音溝をトラッキングしている時には、(速度があるので)「粘性」によってスタイラスが安定した状態に保たれるので、より高い電気エネルギーが発生し、その結果音溝からより詳細な情報を得ることができます。同時に、再生している音楽の低域にとっても、この現象が有利に働きます。

針圧とアンチスケーティングによる変化
TT5_Speed

また、Viroaに搭載されているマグネティック・アンチスケーティング機構は、上記「粘性」によりアンチスケーティング量が変動する仕組みになっています。一方、今日、市場に流通しているトーンアームの大半はアンチスケーティングの調節に固定値が適用されています。しかし、実際のレコード盤は外周より内周の方が速く回転するため、アンチスケーティングの数値は変動する必要があります。もし固定値に設定してしまうと、ある位置では適正でも違う位置ではアンチスケーティング量が過剰、もしくは足らなくなってしまうのです。変動式のViroaのマグネティック・アンチスケーティング機構は、スタイラスを安定させるのに大きな効果を示します。これによってスタイラスはより優れたトラッキング力を発揮することができ、回転するレコード盤の最外周から最内周に至るまで安定した状態で音溝を進んでいくことができます。

画期的な2つの機構の他にも、技巧を凝らしています。カウンターウェイトを低い位置に置く設計によって、ダイナミックバランス型の針圧の効果に近いものを得ています。スペシャル・ラバー・ダンピングによってバーティカル・トラッキングが向上し、不要な低域が発生しません。特別設計のタングステン・スチール・ベアリングを備えた軸がなめらかなサファイア・ベアリングのハウジングに収納されています。ベアリングの回転音がカートリッジに伝わらないようになっています。このような創意工夫により、今までのトーンアームから一歩進んだ思想である、カートリッジの性能を最大限発揮することを実現しているのです。

Viroa構造図

Stillpoints 振動制御システム

NorminalTurntable

TT5のベースユニットであるTri-Torque Stablizerには、米Stillpoints社のインシュレーターが4つ備わっています。この優れた振動制御システムを備えたインシュレーターにより、レコード再生において弊害となる振動を減少させることができます。

NorminalTurntable

デルリン製プラッター

Platter

従来採用していたアクリル製プラッターに比べて、ダンピング・ファクターが向上します。結果的にサウンドがよりクリーンになり、暗騒音はより低いレベルとなり、つまり、レコードの情報がより音楽的になるのです。

アルミニウム製アームベース

Armbase

TT5のターンテーブル部と同一素材で作られたアルミニウム製アームベースは、ターンテーブル全体としての構造を強固なものとします。

TT3からTT5へのアップグレード

TT3-TT5

TT3からTT5へのアップグレードは容易に行うことができます。ベースユニット Tri-Torque Stablizer、デルリン製プラッター、アルミニウム製アームベースは独立しており、TT3付属のコントロールユニット、アクリル製プラッター、アクリル製アームベースと互換性を持っているのです。
※アップグレード価格:要お問い合わせ

トリプルモーターターンテーブル
マグネティックダンピングトーンアーム

TT3+Viroa 10inch

tien tt3
TT3

\ 購入その他、気軽にお問い合わせください /

新進気鋭のTien Audioによる構造の抜本的改革

Tien Audio TT3+Viroaは台北のターンテーブル博士=ジェフ・ティエン氏が10年以上に渡って構想を練り、遂に実現させた新製品です。ハイエンドターンテーブルの修理工房を営み、顧客から絶大な信頼を得ているティエン氏が満を持して放つTT3は、氏が世界中のハイエンド・ターンテーブルを徹底的に分析・研究した成果に基づき作られています。高いものでは数千万円台に達してしまった世界のスーパーハイエンド機器に劣らぬサウンドを、あくまで現実的な価格で実現する、というコンセプトで設計されています。 スリーモーターによるベルトドライブ、マグネット方式によるフローティング、三点支持のリジッドな脚、ダブルアームやトリプルアーム化も可能なアームベース……虚飾を配し質実剛健、性能第一を極め、マニアにも納得いただける究極のアナログターンテーブルの姿……それがこのTT3なのです。

【受注品】

なぜトリプルモーターなのか?

あらゆるターンテーブルは、プラッターの軸受けに多少の隙間(サイズは様々ですが)がなければなりません。プラッターの軸が回転するのにこの隙間が必要なのです。理論的には、プラッターの軸が軸受けのセンターにとどまるように、力学的にバランスを保っているはずですが、実際には、これを実現するのは困難です。多くのメーカーは、プラッターが静止している状態でバランスを保つように設計していますが、これでは回転時に軸が傾いてしまいます。モーターが一方向だけからプラッターを引っ張るからです。ベルト・ドライブ・ターンテーブルでノイズの問題が生じるのは、大半がこの理由です。また、典型的なシングル・モーター・ターンテーブルでは、プラッターが約2分の1回転するごとにベルトがプラッターの表面に接するので、ベルトの品質(可塑性、テンション、グリップ力)は時間の経過とともに劣化していきます。古くなり、緩くなり、すり減るのです。モーターで制御されるターンテーブルの回転速度は、こういった要因に直接影響を受けます。

NorminalTurntable
shaftshift

TT3は3方向にモーターを配置することにより、ベルトの張力による軸ぶれを排除しました。また、3モーター方式では、1つのモーターに要求されるトルク量が小さいため、単一モーターよりももっと静かなモーターを採用して、3つのモーターのノイズの総計が単一モーターの場合のノイズよりも少なくなるようにしています。更に、モーターはそれぞれ独立したサスペンションシステムによって固定されており、プラッターは磁力によって完全にフロートしています。こうして、TT3のプラッターは外部からの振動、ノイズから切り離され、理想的な状態で回りはじめるのです。
台座の基盤は約12Kgの重量を持った航空機用アルミニウムで形成されており、これに250度という高温でパウダー・コーティングが施されています。最大3つのトーンアームを取り付け可能です。

TT3_Motor
TT3_Motor

また、サーボモーターを制御するためのPWM信号(パルス幅変調信号)は、CPUを使用して発生させています。PLL回路(位相同期回路)と違って、制御信号はもっと安定しており、簡単には回転むらが発生しないようになっています。回転むら=±0.015%という数値(工業標準値は0.3%)を易々と達成しています。回転数の変更は有線接続のリモートコントローラーにて行い、33 1/3, 45, 78回転の設定が可能です。

TT3_Motor

トーンアームはどうすればカートリッジの性能を最大限に発揮させることができるのか

Viroa_side

Viroaトーンアームは10年前に設計をスタートしましたが、その基本アイデアはシンプルなトーンアームを出発点にしています。製品化するまでの過程でトーンアームがあるべき姿を発見したのです。それは、トーンアームの設計は、音溝にだけ目を向けるのではなく、カートリッジの性能を最大限に発揮させることに目を向けるということです。
トーンアーム設計者の大半は、トラッキング性能にばかり注力しますが、そうするとカートリッジはただの針になってしまいます。音溝に接触してトレースするスタイラスを保持しているのはカートリッジなのだということを、彼らは忘れてしまっています。カートリッジは、ただのスタイラスではないのです。
だれもがご存じのように、MC型であろうとMM型であろうと、あるいはまたMI型であろうと、カートリッジは磁場を持っています。どのタイプも、フォノイコライザーに送るための電気信号を発生させるために磁場を持っているのです。トーンアームに必要とされるのは、磁場を制御する、あるいは磁場を最良の状態に保つことなのです。
Viroaが採用したマグネット・ダンピング機構とアンチスケーティング機構の組み合わせは、磁力の「粘性」が生まれます。弊社のマグネット・ダンピング・システムは最高に効率が高いものです。カートリッジのアジマス調整機構とアンチスケーティング機構を組み合わせたもので、カートリッジのトラッキングを良好に保つ機能も持ち合わせています。

MagneticBearingDesign

マグネット・ダンピングの仕組みについて説明しましょう。実験すればわかりますが、このシステムでは、マグネットのNとSの両極に粘性を持った引っ張る力が生じます。この力が働いている時には、速度がゼロにならない限り、磁場から物体を引き離すことはできません。カートリッジが音溝をトラッキングしている時には、(速度があるので)「粘性」によってスタイラスが安定した状態に保たれるので、より高い電気エネルギーが発生し、その結果音溝からより詳細な情報を得ることができます。同時に、再生している音楽の低域にとっても、この現象が有利に働きます。

針圧とアンチスケーティングによる変化

また、Viroaに搭載されているマグネティック・アンチスケーティング機構は、上記「粘性」によりアンチスケーティング量が変動する仕組みになっています。一方、今日、市場に流通しているトーンアームの大半はアンチスケーティングの調節に固定値が適用されています。しかし、実際のレコード盤は外周より内周の方が速く回転するため、アンチスケーティングの数値は変動する必要があります。もし固定値に設定してしまうと、ある位置では適正でも違う位置ではアンチスケーティング量が過剰、もしくは足らなくなってしまうのです。変動式のViroaのマグネティック・アンチスケーティング機構は、スタイラスを安定させるのに大きな効果を示します。これによってスタイラスはより優れたトラッキング力を発揮することができ、回転するレコード盤の最外周から最内周に至るまで安定した状態で音溝を進んでいくことができます。

画期的な2つの機構の他にも、技巧を凝らしています。カウンターウェイトを低い位置に置く設計によって、ダイナミックバランス型の針圧の効果に近いものを得ています。スペシャル・ラバー・ダンピングによってバーティカル・トラッキングが向上し、不要な低域が発生しません。特別設計のタングステン・スチール・ベアリングを備えた軸がなめらかなサファイア・ベアリングのハウジングに収納されています。ベアリングの回転音がカートリッジに伝わらないようになっています。このような創意工夫により、今までのトーンアームから一歩進んだ思想である、カートリッジの性能を最大限発揮することを実現しているのです。

Viroa構造図

諸元表

TT3:
駆動方式:3モーターベルトドライブ
モーター:DCサーボモーターx3
回転数:33 1/3, 45, 78
プラッター:アクリル製1kg
最大トーンアーム取り付け可能数:3本
サイズ:320 x 320 x 120(mm)
重量:11kg

Viroa 10inch:
ワンポイントマグネティックダンピングシステム
実行長:245mm
オフセット角:21.5度
オーバーハング長:15mm
アーム素材:カーボンファイバーチューブ
内部配線:Van Den Hul製銀リッツ線
出力端子:RCAx2+GND

TT3+Viroa 10inch 標準的な小売価格:750,000円(税別)
JAN:4589631460767

オプション:要お見積もり
TT3本体色の変更(ブラック以外)
Viroaトーンアームの追加
トーンアームベースの追加

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