フォーカスの合った音ってどんな音?

フォーカスの合った音ってどんな音?

あなたの左右のスピーカー、同じなのは見た目だけ

「同じ時にペアで手に入れた2台のスピーカーが違う訳がないだろ!」

スピーカーは音楽をはじめとする音を聴くための道具。聴く人の耳に届いてはじめて役目を果たします。

その意味では100%と言っていい程に左右のスピーカーから耳元に届く音は違います。(ステレオだったら違って当然という話ではありません。素の特性という意味です。)

「また、そんな重箱の隅を突くような話で煽らないでよ」

いえいえ、そんな細かい話ではありません。

まず最初に経年劣化により個体に差異が生じている可能性。

よくあるケースは何らかの原因で片側のツイーターから全く音が出ていなかったというパターン。または音は出ていても経年劣化でスピーカーユニット個体に差異が生じる可能性は普通にあり得ます。

経年劣化以外にも接続や設置の人為的なミスもあります。ありがちなのはスピーカーケーブルのプラスとマイナスを逆に接続するパターンです。また実際にあった話ですが、右と左のスピーカーを逆に置いて長年聴かれていたケースもあります。音楽を聴かせてもらって「アレッ?左から聴こえるはずの音が右から!」、聴き進めていくとウッドベースが勝手に動きながら演奏しだしました!(本当はウッドベースは定位置で演奏しているはずですが。。。)

「スピーカーはそんなに古くないし接続や設置もちゃんとやってるから問題ないだろ」

スピーカーやその他のオーディオ機器は問題なくても耳元に届く音は空気を介して変化し左右異なる特性になってしまうのが通常です。

部屋で聴いている音はスピーカーからダイレクトに届く音以外にも壁・床・天井や家具などに反射して届く音も含まれます。スピーカー設置も含めて完全に左右対称な部屋でない限りは反射音は左右異なります。

左右周波数特性

上のグラフは、高音質再生のためにやっておくべきたった一つの事:音響特性の改善で紹介した耳元に届いている音の左右の周波数特性です。※リンク記事では便宜上、片チャンネルだけを掲載しました

左右のスピーカーから届いている音の周波数特性が異なっていることがよくわかります。特に1kHz以下の違いが顕著です。

「それくらいの違いはあるやろ。音楽を聴いて楽しむのに何の関係があるん?」

左右スピーカーの周波数特性(正しくは耳元に届いている音。伝達特性などと呼ばれているでしょうか。)が異なった状態で音楽を聴くことは、カメラで例えるとフォーカスの合っていない”ピンボケ”写真を見ているのと同じです。

カメラはオートフォーカス機能の一般化により誰にでもピントの合った写真が撮れます。

しかしオーディオの場合は、どれだけ高級な機種でもオートフォーカス機能を搭載したスピーカーはほとんど存在しません。

不揃いな周波数特性は何故ピンボケなのか

真正面(センター)でギターを「ド」→「ミ」→「ソ」と順に弾くとしましょう。本来はセンターから聴こえてくるはずです。

ソース

前述の周波数特性グラフを思い出してほしいのですが、部屋の影響により左のスピーカーから届く音は「ド」が強調され右のスピーカーから届く音は「ソ」が強調され「ミ」は左右均等に届くとしましょう。

周波数特性

すると、「ドミソ」の演奏は左→中央→右と移動して聴こえることになります。

単音演奏

次にドミソを同時に弾く(和音)と音は左からも右からも中央からも届くため定位(位置感)は単音で弾いたときよりも不明瞭になります。

単音の場合でも早いパッセージの演奏になると音の高さによって聴こえる位置が移動するというよりも位置感がぼやけて聴こえます。

和音演奏

とてもシンプルな話ですね。

ソロ演奏の場合でさえこのように位置感が不明瞭になるのでバンド演奏の場合はこれに輪を掛けた状況に陥ってしまい、その結果、演奏全体の定位(位置感)が不鮮明になります。正に”ピンボケ”な音です。どれだけ高価な高性能なスピーカーとて同じことです。

 

CDに入っている音が鮮明でも

ジャストフォーカス

聴いているのはピンボケな音です

ピンボケ

先にベースが動きながら演奏していた話をしましたが、正にこのような状態が顕著に現れた結果だったと思われます。これは極端な例ですが、訪問先で多かれ少なかれ同様の現象が起きていたことは幾度となく経験しています。

ピンボケ(あまい音像定位)は位相の乱れでも起こりますが、左右チャンネルの周波数特性を揃えることが先決です。

健康診断やってますか?

(追記予定)

オーディナリーサウンドBASEショップ

 

 

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